別れの結末-1
『別れてほしい』
それが彼からの返事だった。
こうなることは分かっていた。
現実を見れば私たちの関係はとっくに終わっていたのだ。
それを認めたくなくて、私はわざと気が付いていないふりをしていた。
必死で逃げたその先に道はなくて、私は現実を知った。
「はい」と言いたくない。
こんな関係を続けてもつらいだけだと分かっていた。だけど彼から別れを告げられることはもっとつらかった。
想像以上に心が壊れて泣き叫ぶ。
胸が苦しくて息ができない。
時間が戻るならあの幸せな時に戻りたい――そう幸せだったあの頃に。