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倖せのエッセンス
【熟女/人妻 官能小説】

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非日常へのスイッチ-2

 半年前の旅行の時、トシオとのセックスをカズヤに見られた。
 
 彼は本当はテントの中でするつもりだったのだが、わたしが声を聞かれてしまうと言うと、外の海岸の岩陰まで連れ出した。わたしも、セックス自体は望む所なので、そのままトシオにされるがまま燃え上がってしまったのだが……。
 皮肉にも、それを結局カズヤに見られてしまったのだ。
 見られた瞬間はしまった、と思い羞恥心に火がついた。

 しかし、見られた相手が赤の他人ではなくカズヤでよかったという気になってきた。
 後ろでわたしを犯している夫は、たぶん気づいていない。
 わたしも気づいていないふりをして、そのままカズヤに全て見せることにした。
 見られるのはとても興奮して、突かれるたびに大きな声を出してしまった。
 カズヤの顔を直接見ることは出来ないので、どういう反応をしたのか分からないが、想像するといまだに体が熱くなる。彼は、その事について知らぬふりをする事に決めたようだ。それから、わたしと目が合うと少し恥ずかしそうな顔を見せたりするのが、可愛らしく思えた。そんな事があってから、彼を男としてわたしも意識するようにもなった。

「なぁ、ユウコ。今日は、カズヤ君と話、したか?」

 トシオは、先ほどまでわたしを何度も追い込んだことなど忘れたかのように、出し抜けにカズヤの事を口にした。まさか、今しがたわたしが彼のことを考えていたとは、さすがに思っていないだろう。トシオは下着だけ身に着けていた。
 わたしは、まだ全裸のままだ。体にさっきの余韻が残って、動くのが億劫だった。

「……一緒に歩きに行ったから、その時に少し話はしましたわ」
「そりゃあ、世間話はするだろうが、そういう事ではなくてさ」


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