夢の中では私が王様-6
「はぁっ…… なんかこの体勢………… んっ…… 隆とエッチしてるみたい……」
「…………そうだね でもいつか…… ホントにしちゃうかもしれないよ?」
「んっ…… そ、そんな………… そんな事言われたら……」
隆の言葉に胸を高鳴らせては、私の指がいっそう激しく加速する。
隆もまた私の上で右手を激しく擦り上げており、
今にも発射しそうなくらい、硬く反り上がっているのが見て取れた。
「た、隆も…… あっ…… イっちゃいそうなの?」
「んっ…… いつでも………… すぐにでも……」
「私のオナニー見て…… 興奮してくれた?」
「うん…… とっても……」
「私も…… 私も隆にオナニー見られて…… んっ…………」
両足を大きく拡げつま先に力が入る私。
がに股で腰を突き上げ、誰にも見せられないほどに酷い恰好。
「あっ…… 夏樹姉ちゃんっ…… 俺、もうっ…………」
「い、いいよっ…… お腹に…… 私のお腹に隆の精液………… いっぱい出して?」
(あ、駄目っ…… もうっ………… イっ……クっ……!)
すべての神経が下腹部へと集中したかと思うと、
体中の血の気が引いては息が詰まるようなこの感覚。
刹那、まるで強い電気を流されたように、
私の身体はビクンと大きく跳ねあがっていた。
「はぁっ……………!!!」
ビクビクと腰を震わせては、キュッと膣口が締め上がる。
未だかつて記憶にないほどの激しい刺激に私は、
声を押し殺すのも忘れて快楽にその身を任せた。
「んはぁっ…… あぁっ…… はぁ…… はぁ…………」
あれほどまでに動いていた指の感覚が見あたらない。
太股は未だ何度も痙攣を繰り返し、
投げ出された身体は動かす事さえ億劫なほどに酷い倦怠感を感じる。
(な、何これ………… 気持ちよすぎ…………)
汗まみれの身体、止めどなく溢れ出る愛液、
戯れの激しさを物語るような濡れたシーツ。
荒ぶる吐息を沈めながら、しばらく余韻に身を任せるも、
やっとの思いで指の感覚を取り戻した私は、
タオルケットを引き寄せ、包み込むようにその身をくるめた。
「…………隆」
目を閉じ微睡みの中、無意識にその名を呟く私。
それは年齢とともに身体だけが成熟してしまった私にとって、
あまりに遅い恋心の芽生えに他ならなかった……