淫習の村-7
「あう、うんっ……んっ……」
気持ち悪いだけだった感覚が、少しずつ別のものに変化していく。何十もの舌の動きは止まらない。ぬるぬる、ぬるぬる。繰り返されるそれらの動きに、体の奥に痺れのような感覚が生まれた。乳首を強く噛まれるたびに、膣の奥を刺激されるたびに、それはうねりをともなって大きな快感を呼び覚ます。まだ足りない、もっと気持ち良くなりたい……そんなふうに思い始めている自分に愕然とする。違う、こんなの望んでいるわけじゃない……こんなこと、嫌に決まってるのに……
「気持ち良くなってきたみたいだな」
「ああ、もういい具合になっている」
「そろそろ……」
わたしの恥ずかしいほどに熱く火照った体から、男たちの舌が離れていった。やめてほしいと思っていたはずなのに、わたしの体はさっきまで与えられていた刺激をもっと欲しいと求めてどうしようもない。じんじんと疼く股間を慰めるように、太ももの内側を擦り合わせて耐えた。たったそれだけの刺激でも、声が出てしまうほど気持ちがいい。
「あぁ……ん……」
そんなわたしの様子を見て、村長は満面の笑みを浮かべた。男たちの熱気は最高潮に達している。
「お披露目は無事に終わりました。主が待ちかねているだろう。さあ、花嫁を主の元へお連れしよう」
どよめきが起こる。狂ったような勢いで太鼓が打ち鳴らされ、叫び声にも似た笛の音が空を切り裂いていく。両脇を支えられ、疼きが止まらない体をまた担ぎあげられた。今度は何処へ行くというのだろう。恭介の姿は、もうどこにも見当たらなかった。