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淫習の村〜触手に捧げられる花嫁〜
【ホラー 官能小説】

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プロローグ-1

 暗闇の中で、それは蠢く。

ぬるりとしたものが足先を伝い、素肌の上を這いあがってくる。足首に絡みつき、ふくらはぎを締め付け、太ももの内側をくすぐる。ひとつの大きな根元から分岐した、数えきれないほど無数の、蛇のような……ミミズのような触手たち。粘り気のあるそれらは、わたしの四肢を絡め取り、体の自由を奪い去る。

そしていつもの凌辱の時間が始まる。

両足の間に伸ばされた数十本もの触手たちの先端は、ぴったりと性器やその周辺に張り付く。クリトリスを吸いあげ、女性器を隠す襞を割り、肛門のまわりさえも撫でまわす。背中から肩、脇腹にも残りの触手たちがまとわりつき、乳房をぎゅうぎゅうと締めあげ、飛び出た乳首を繊細な動きで刺激する。膣壁を探りながら奥へと侵入してきたあとは、まるで芋虫が這うようなうねうねとした動きが繰り返される。数十とも数百ともつかないそれらは、巨大な男性器のようにわたしの内部を突き上げる。

わたしの体は軽々と持ち上げられ、それらの動きに合わせて空中で壊れた人形のように扱われる。荒々しく、激しく。意志があるのかどうかもわからない、それらの思うままに。

泣けど叫べど、助けなど来るはずもない。最初は嫌悪感しか無かった。恐怖と絶望で、頭がおかしくなりそうだった。

 それなのに、今。わたしの体はこんなにも悦びを感じている。血液とも体液ともつかないものを足の間から垂れ流し、突き上げられるたびに確実にわたし壊されていくのに。

 ああ、痛い。気持ちいい。あらゆる感覚が交錯する。夢なのか現実なのかもわからなくなる。

 それも、もうすぐ終わる。役目を果たすことができれば、わたしの体など必要なくなるのだから。

 そう、もうすぐ。もう、すぐ……


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