I wish〜my memory〜-2
その後の事はあまり覚えていないけど、こうして今に至る。
取り調べが終わり、警察が帰った後も、私は放心状態だった。
…気を、取り直さなきゃ。
私はバッグから携帯を取り出そうとした。
…私のバッグの中には、水色の手帳が入っていた。
私のじゃない。
誰のだろう？
どこかで見た気がする。
この手帳は、
…先輩のだ。
私は、ためらいながらもその手帳を開いた。
―３月15日
今日の日付のところに書いてあった一言を見て、私はまた泣き崩れた。
『ごめんねみなちゃん』
…先輩の最後の言葉。
先輩は、面白いことをしていた。
手帳に、毎日一言の日記。
気がつけば、私は４月からの先輩の日記を読んでいた。
言い表しようのない怒りを感じた。
まだ見ぬアイツが憎い。
…翌日、私は部長に言った。
「私、来年度からは営業部で頑張りたいです」
絶対復讐してやる。