王様の命令は絶対です-6
思いがけない私の言葉に、目を見開いては驚きを隠せない様子の隆。
ただそれは私とて同じ、
自分で自分の言葉に驚いてしまっては、
見る見る頬を赤く染めてしまっていた。
ゴクリと唾を飲み込みながら、
震える指でブラウスのボタンを外すと、
片手でゆっくりとフロントのホックを外しにかかる隆。
そのどこか慣れた手つきに私は、少しだけ不満の笑みを漏らすも、
露わにされた自らの胸元を目にしては、
恥ずかしさのあまり視線を遠くに向けてしまった。
「これが夏樹姉ちゃんの………… 夢じゃないんだ……」
「やっ! 恥ずかしいんだからそんなにじろじろ…… はぁっ……」
私の言葉を待たずして、隆の大きな手の平が、
まだ誰にも触れさせたことの無い柔らかな膨らみをそっと優しく包み込んでいく。
「んんっ…… やぁっ…………」
聞いた事もない自分の声が恥ずかしさに拍車を掛けるも、
思わぬほどの気持ち良さに背中が仰け反る。
まるで赤ん坊のように無心で私の胸を揉みしだく隆。
その様子があまりに愛しくて、
思わず私の右手もまた激しく上下に加速していった。
「すごい…… こんなに綺麗なピンク色した乳首………… 初めて見たよ……」
「ば、ばかっ! そんなこと言葉にしちゃ…… あっ…… んんっ…………」
私の詰まるような吐息と、せび泣くような嬌声に、
隆の股間がいっそう膨らんで行くのがわかる。
ただ竿を上下に扱くだけ──そんな単調な動きしか出来なくなるほどに私は、
すっかり隆の愛撫に感じてしまっている。
(こ、これでいいのかな? ホントに隆は気持ち良くなってくれているのかな?)
いつからか、すっかり隆を気持ち良くする事ばかり考えてしまっている私。
処女のクセに、キスさえもまだした事ないクセに、
こんな事しちゃってる自分が未だに信じられない。
けれど、隆が喜んでくれるなら、
これで隆が気持ちよくなってくれるのなら、
今はもうただそれ以外、何も考えられなくなってしまっていた。