流れ-2
俺は、
起き上がり兄を家ごと破壊した
見えなくなるほど、
小さく…。
そして、跡形も無く。
けれど、
悲しみも、悔しさも、
憎しみも
消えはしなかった…。
それを、
あらゆる所にぶつけた。
動く物、動かない物、
関係なくぶつけた。
俺は、溺れた。
いつの間にかこころは、
魔になっていた。
壊した…。
目に映る全ての物を。
消した…。
全ての動く物を。
そこで、
天使は、
破壊を止めるために、
震えながら俺に、
救いの手を差し延べて来た
俺は、戦った…。
天使をも、消そうと…。
しかし、
天使は、
俺以上の魔だったのだ…。
だが、
俺みたいに溺れても、
飲み込まれてもいなかった震えているとはいえ…。
俺に、
勝ち目はなかった…。
魔の俺には…。
異常なまでの抵抗も意味無く、
俺は…。
闇に閉じ込められた…。
第一部俺の誕生完