ナンバーワン営業マンの富田林氏登場-2
「社長、今日はすんませんでした。カラーコピーの単価の件は、持ち帰ってから上司と検討して明日にでも返答させてもらいますわ。どうもありがとうございました」
チクショー、なんちゅう悲劇や!この大事な日にしょうもないクレーム付けやがって!カラーコピーのカウントがおかしい?おかしいのはお前の頭やっちゅうねん!
カラーコピーは高いからいつも枚数を数えてる?せこいんじゃ!カウントが多いのはお前とこのボケ社員がエロ本コピーしてるからやないか!そんなんも気づかんのか?社長も社長なら社員も社員のクソ会社やで!
クソ〜、それにさっきの言葉思い出すだけで殺意がグラグラ湧きたつやんけ!
『富田林!ワシがお前のとこのコピー機使てるお陰でボーナスガッポガッポで羨ましいのう』やてぇ!じゃかましいわい、ボケがっ!お前に振り回されて営業でけへん分大損じゃ!
こんなボケ会社なんか直ぐ潰れるっちゅうんじゃ!いやオレ様が潰したらあ!オレ様を誰や思てんねんクソボケぐわぁあ!
あ〜あ、テンションダダ下がりや。それになんでこんなラブホテル街の真ん中に会社置いてんねん。センスもクソも無いオッサンやでホンマ。
営業車止めたコインパーキングまで遠いし、こんなとこ昼間一人で歩いてたらムッチャ間抜けやんけ。 あっ、またホテルに入って行きよった。クソォ〜昼間から羨ましいの―――!!
お、今度は出て来よるがな、うわ〜大胆やなあ営業車やで。昼間から営業マンに連れ込まれる女ってどんな顔しとんねや?ど〜れどれ。
うわ〜残念やなあ。残念な顔のくせにスッキリした顔しやがって!ン? あれれ?あの終わった後のスッキリ顔、あれってまさか…
(富田林氏、しばし停止中)
ア、アカン…。一瞬、思考回路停止してしもたがな!
ち、ちょっと待ち〜な、あれオレの嫁はんやがな!あいつこんなとこで何しとんねん!あっ、行ってまう、追いかけな!
「こら!待てー!」いくら車かて
「止まれ―――!」オレの俊足から
「待たんかい!」逃げ切れるか―――!ボケが―――!!
「ハァハァハァ…」あ、あのブス、最近ご無沙汰や思たら、こ、こんなことやったんかいな
「ハァハァハァ…」一体いつからや?
「ハァハァハァ…」そ、そう言えばご無沙汰する一月くらい前から、終わった後に「フン」て鼻で笑っとたなあ…
「ハァハァハァ…」ク、クソッたれー!オレ様のテク上回るヤツなんてそうそう居らんのにどういうこっちゃ?
「ハァハァハァ…」クッソ〜!オレ様のテクが負けたちゅうことかい…
「ハァハァハァ…」い、いやいや、テクには自信がある!テクでは絶対負けへんど〜!
「ハァハァハァ…」ま、待てよ…
「ハァハァハァ…」ちゅうことは…
(少しの間)
「ハァハァハァ…」大きさかあああ―――――――――っ!
「ハァハァハァ…」チクショ―――!
「ハァハァハァ…」結局、どいつもこいつもテクやなくて大きさ選ぶんかい―――!
「ハァハァハァ…」クソッたれ―――!
「ハァハァハァ…」大きさカバーするために必死に磨いたテクを全否定しやがって!
「ハァハァハァ、こ、こら〜、待て〜、ハァハァハァ、と、止まれ〜、ハァハァハァ、ま、待たんかい〜、ハァハァハァ…」
ア、アカン…「ハァハァハァ」い、息が…「ハァハァハァ」息が続かん…
「ハァハァハァ…」オ、オレなんでこんなことしてんねやろ…
「ハァハァハァ…」な、なんか目ぇからも汗が出てきた…
「ハァハァハァ…」チクショ―――!目ぇかすむやんけ!
(富田林氏、目ぇをしばしば中。前方に障害物あり、要注意)
『ドワガッシャーンッ!ガチャンガチャン!ズリズリ!』
「うわ―――!イッタッ!イタタタタ!痛、イッタ―――!うっわ、メチャ痛った―――!手ぇがズリズリいうたー!手ぇがズリズリいうたー!手ぇメッチャ痛った―――!手ぇ擦りむいてるやんけ!うっわ!血ぃや、血ぃが出てる〜!うっわ、痛った―――!足もメッチャイッター!」
「一体何が有ったんじゃ―――!んっ?な、何じゃこりゃ、道路に何を置いとるんじゃ―――!躓いて転んでもたやないけ―――!」
あっ!クッソ〜!これのせいで逃げられたやんけ!「ハァハァハァ…」
今日は何ちゅう日や、ホンマ、はらたつのりや!こんな邪魔なモン道路に置きやがって、
「ブチ壊したろか、ぐるあぁあ―――!蹴り飛ばしたる―――!」