花火と浴衣-8
その人たちは秋クンの肩越しに私を覗き込んできた。
ひゃぁ〜
こわっ!
数人にいっせいに上から見下ろされて
私は思わず顔を秋クンの背中にくっつけた。
「お!女子高生かぁ?」
そっか・・・
色気のない雰囲気で
高校生って分かっちゃうんだ。
秋クンごめん。
子供のお守りってばれちゃったね。
「いいから。怖がらせるな!
俺らもう行くから。ほら。あずさ。行くぞ」
「ええ〜。アキ、一緒に回らないの?」
「回らない。またな」
そういうと秋クンはなるべく私がみんなに見えないように
その場から連れ出した。
「ごめんな」
そう誤る秋クンに
ううん・・・
と首を振った。