花火と浴衣-7
秋クンは無意識なのか
私とつないでいる手を見られないように
私の体ごと自分の後ろに隠した。
あぁ・・・
こんな子供と手をつないでいるのを
友達に見られるのが恥ずかしいのかな。
そう思うと寂しくなって
手を離そうとしたけど
秋クンが手を離してくれなかった。
「はぐれないから平気だよ」
だから、手を離して。
私、秋クンにとって恥ずかしい存在でいるのはいやだよ。
そう思って秋クンに小声で言った。
「いいから。危ないだろ。手ぇつないでろ」
軽く後ろを振り返って私に言う秋クンを
すばやく友達がつついてきた。
「いつまで隠してるんだよ。紹介しろよ」