てっこと私-1
てっこがこれをみたら、訴えるって言い出すかも知れないね。
でも、それも面白そうだと思う。
だって、今まで何回も言われたけど、一度も実行した例がないし。
今年はまだ桜が咲いているけど、あの日はどうだったっけ?
私達は再会したあの日から、いつも一緒に過ごしてたね。
放課後や土日にカラオケに行って、クレープ食べて…
くだらない事ばかり考えて、たまに実行したりて、…あの頃が一番楽しかった。
もう、あの頃には戻れないのかな?
…戻れないね。
わかってはいるけど、戻りたいな…
同じクラスになってからは、凄かったね。
以前にも増して、遊びまくっていた。
イナゴプロジェクトが始まったのも、この頃だった。
…いろんな話をしたね。
いい話も、そうじゃない話も。
うちの親の話をした時、いきなり「高校出たら一緒に暮らそう!」って言い出して、めちゃくちゃびっくりしたけど、めちゃくちゃ嬉しかった…
2人暮らし計画の紙は、今も私の通学鞄の中にあるよ?
…きっと、憶えてないんだろうけど。
そういえば、てっこはこういうベタベタしたのが嫌いだったね。
知ってたから、ずっとドライなふりをしていたけど、本当は、私は“てっこ依存症“だったんだと思う。
てっこが、あの人の所に行っちゃったらどうしようって、いつも不安だった。
見捨てられるのが怖かった。
…もしかしたら、私はてっこの事さえも疑ってたのかも知れないね。
でもね、私が一番つらい時に、黙って手を握っていてくれた事、私は絶対忘れない。
高校に行ってからは、本当にキツかったなぁ…
私があの高校を選んだのは、てっこの学校と近いからで、一緒に学校に行きたかったから。
疎遠になるのが嫌だったから。
だけど、結局、最初の一年だけだったね。
あの時、死ぬ気で勉強すればよかった。そうすれば、あんな思いをする事もなかったのに…
ねぇ、もしかしたら、私の人生は小3のあの時から狂っちゃったのかも知れない。
極端に寂しがり屋なのも、
極端にネガティブなのも、
極端に執着心が強いのも、
ウジウジなのも、
グジグジなのも、
…本当は、誰も信じていないのも、全部。
だから、こんなに寂しいんだね。
てっこは私が居なくても平気だと思うけど、私には、てっこが居ないとダメだった。
…でも、そろそろ潮時なのかも知れない。
寂しさにも慣れなきゃね。
さよなら、てっこ。
…逢えてよかった。