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Heavens Door 〜openness〜
【その他 官能小説】

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Heavens Door 〜openness〜-2

あたしが、彼の横に並ぶと、彼はちらりと横目であたしを見下ろして、口元だけでにこりとした。
そして、ハイ、とあたしの前に左手を差し出した。
あたしは、恐る恐る自分の手を伸ばし、その手に触れた。
さらりとした、冷たい手だった。
彼はあたしの指に自分の指を絡め、そしてまた前を見て歩き出した。

あたしは正直、彼のペースに戸惑っていた。
あたしの知っている男の人には―男友達にも、ナンパしてくるいろんな年齢の人にも、こんな人は居ない。

しばらく歩いて、夜の公園へ入っていく。

樹々の間を抜ける湿った冷たい風に身震いしてしまう。
あたしは、木陰からぼうっと夜の公園を見渡していた。
ふと、あたしの背後の空気が動くのを感じたとき。
彼は、私の横髪に触れ、ゆっくりとその指を耳の後ろへ結(す)いていく。
「―沙弥」
穏やかな、でも、ココロを感じない声…
あたしが振り向くのと、彼が、彼の顔をあたしの顔に重ねたのはほぼ同時だった。
さらりとした冷たい唇、優しいキスなのになんて冷たいの―。
静かにあたしを抱き寄せながら、彼はゆっくりと舌を絡めてきた。

彼の手は、あたしの身体を優しくなぞっていく。あたしは、目を閉じて彼の愛撫に身をまかせた。
『ん…』
彼の手がブラウスの中に侵入してくる。ぱちん、とホックが外される…。

胸をまさぐっていた手は、スカートに伸びていく。パンティの上からゆっくりとなぞられる。
身体の芯が熱くなる。
彼の指がじかにあたしに触れて。自分が彼の指を濡らしているのがわかる。
『あっ…指…』
あなたのその細くて長い指を。
「指?」
彼はあたしをなぞっていた指を、あたしの目の前に出す。その指は、少し離れた外灯の光を反射して、きらっと光った。
『や…』
彼はあたしの手を、彼のものに導く。
ジーンズの上からもわかる…あたしは、彼のベルトを外し、ジッパーを下ろす。
硬直したそれに手を伸ばし愛撫する…
「…して」
訊いているのではなく、頼むのでもなく、強いるのでもない、次にあたしがとる行動の言葉。本当に不思議な人だと思った。でも、その自然なリードがあまりにも心地よかった。
あたしはしゃがんで、彼の腰に手を回し、そこに顔をうずめる。自分の神経を、舌先だけに集中させて、彼の表情を見ようとはしなかった。彼は何を、思っているんだろう…。何を、感じているんだろう…。知り得ない。
丹念に舐め回し、口に含んで、舐め、撫で、吸う。
「あっ…」
彼の脈動が伝わってくる。そしてそれは、力と大きさをどんどん増していく。
「沙弥…立って」
あたしは初めて顔を上げた。
「樹に…手、ついて」
あたしは言われた通りに立ち上がり、彼に背をむけて樹に手をついた。
スカートがまくり上げられ、ショーツが下ろされる。そして、あたしの中に侵入してくる長い指。あたしは中をかきまわされ、膝に力が入らなくなってくる。
『…んっ…ぁ…』
ぐっと、締め付けるあたしの肉襞を強引に分け入るその指は、奥へ奥へと到達してくる。いやらしい音…あたしが立てているのか。膝ががくがくして、あたしは樹の幹にしがみついているしかなかった。
「いくよ」
彼の言葉にあたしは視線を落としたままうなずく。彼は、あたしの腰を掴み、彼のそれをあたしの入口にあてがい、そしてあたしを貫いた―。
液体の踊る音。身体に響く彼の強さ。
『はぁっ…ぁぁ…』
彼の動きが速くなる。だめ、そんなに動いたら…頭の芯がとろけるようにぼうっとしてくる。
「イッていいよ沙弥」
『だめ…ああっ』
激しく、激しく打ち付けられる。もう、何が何だかわからなくなってくる。
『んっ…はぁっ…ん…あぁっ…ぅ…』
彼自身が、あたしの奥を突き上げる。こんな奥まで突かれたのは初めてで、突き上げられるたびに身体にびりびりと電撃が走り、あたしは身体をのけぞらせる。何度も、何度も。
『ぁんっ…、ふぅっ……だめ…はああっ』
「あ…っ」

どく、どくっと、彼の脈動を感じる。
あたしの中、すごく押し広げられるような感じ…力を誇示するように、硬くて大きい―
「やばい、沙弥…今日、大丈夫?」
あたしが首を縦に振ったその瞬間、
『はんっっ…』
どくどくと温かいものがあたしの中に流れ込んだ。
あたしのそこは、彼をくわえたままびくびくと痙攣していて、あたしは樹にしがみついたまま放心してしまって動けなかった。
夜空に稲妻が走ったのを見た。まるで、空をまっぷたつに裂くように。
裂かれた空・・・そのむこうにあるのは天国だろうか――
稲妻はHeavensdoorを開くのだろうか。暗闇に霞んでいく意識に、そんなことを考えた。


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