新たな一日-1
はあはあはあはあ・・・・。ミカと健太郎は肩で息をしていた。
「け、健太郎、そろそろ夜明けだぞ・・・。」
「ミカさん!」健太郎は下になったミカをまた強く抱きしめた。そして豊かな乳房に顔を埋め、鼻をこすりつけた。
「お前、タフだな。さすがに高二だけあって・・・。」
「ごめん。俺、押さえきれなくて・・・・。」
「結局、何回あたしの中に出したんだ?」
「5回・・・・だっけ、あれ?6回だったっけな・・・。」
「しかも、一度も抜くことなしに・・・・。まいった・・・・。」ミカは頭を抱えた。
つまり彼らは最初の挿入から数時間も繋がったままなのだった。
「強烈な初体験だったな、健太郎。」
「ありがとう、ミカさん。」
健太郎のペニスがようやくミカから抜かれた。
「健太郎。」
「何?」
「また、あたしとやりたい?」
「うん。もちろん。でも、」
「でも?」
「俺、我慢する。」
「あはは、別に我慢しなくてもいいんじゃない?あたしはいつもすぐ近くにいるわけだし。」
「いや、そうじゃなくて、俺、次は、そのうち恋人ができたら、その子としたい。」
「へえ。」
「いつでも抱けるからって、身体の求めるままにミカさんを抱くことなんて、したくないんだ。」
「殊勝じゃない。若いくせに。でも、身体が疼いてしょうがない夜はどうする?」
「一人でやるよ。」
「不憫なヤツ・・・・・。」
「だってさ、高校生なんてそれが普通でしょ?俺も水泳教室のナイスバディの女性インストラクターを思い出しながら一人エッチするよ。」
ミカは健太郎の頭を乱暴に撫でた。「早く彼女を作りな。」
「できるかな。」
「できるさ。お前ぐらいのルックスと体つきと性格なら、女のコは黙っていないだろ?」
「どうかな・・・・。」健太郎は照れて頭をかいた。
「健太郎。」
「なに?」
「今夜のこと、秘密にしとく?」
「え?どういうこと?」
「ケンジやケネスに話してもいいけど。」
健太郎は少し考えて言った。「とりあえず秘密にしといて。ミカ先生。」
「わかった。そうするよ。」
「俺がケンジおじや父さんやマユミ母さんにもし訊かれたら話す。それでいい?」
「それでいいよ。しばらくは二人だけの秘密だね。」
「うん。」
「でもさ、」
「なに?」
「健太郎が、ケネスの子じゃないってことに気づくのは時間の問題だ、ってたぶんみんな思ってるよ。お前は自分の血液型もケネスのそれも知ってるわけだしさ。」
「うん。そうだね。」
「そこんとこはどうする?」
「それも俺が切り出すよ。折を見て。」
「そうか。それがいいね。」
「ミカ先生、」
「なに?」
「俺にとっても8月3日は記念日になっちゃった。」
「そうだな、初体験記念日。」
「ケンジ父さんといっしょだ。」
「お前、いいなあ。父親が二人。しかもどっちもお前を愛しているし、強い絆で結ばれてる。」
「それにセクシーなおばさんもいるし、かわいい母さんや妹、それに俺にそっくりないとこ、あれ?弟になるのかな。」
「もう何か複雑すぎて、よくわからなくなってきたな。」ミカは笑った。健太郎も笑った。
「俺、ミカ先生、好きだよ。」
「あたしもだ、健太郎。」
二人は抱き合い、軽くキスをしたあと、見つめ合って微笑んだ。