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Twin's Story 6 "Macadamia Nuts Chocolate Time"
【兄妹相姦 官能小説】

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旅行前夜-3

 「ところで、」ケンジが言った。「なんでお前らここで寝るかな。お前らの部屋は二階だろ、二階。」
 一階のリビングに布団を敷いて、ケンジとミカの夫婦と息子の龍は寝ることになっていた。そこに二階から布団を抱えてきて健太郎と真雪も一緒に寝る準備を始めたのだった。
 「あのさ、せっかくうちに泊まってくれるんだから、ケンジおじやミカさんとゆっくり話がしたくて。」
 「あたしも。」
 すでに龍は自分の布団の上で大の字になって寝息をたてている。
 「なんだよ、ゆっくり話って。」
 「いろいろと訊きたかったこともあるし。」
 「いろいろと?」
 「うん。例えば、」真雪が布団に腹ばいになって顎を両手で支えたまま言った。「ミカさんとのなれ初めとか。」
 「え?」
 「お前ら、その話訊いたら、鼻血噴いちまうぞ。」ミカが言った。
 「え?ほんとに?」健太郎が目を輝かせた。
 「な、何の話をするつもりなんだよ、ミカ。」
 「俺たちが素直に二階で寝てたら、今夜ミカさんとあんなことやこんなことするつもりだったんだろ?」
 「ばかっ!」ケンジは真っ赤になって健太郎の首を右腕で締め上げ、頭をげんこつでぐりぐりとし始めた。
 「そうだねえ、龍もさっさと寝ちまったし、そんな気になってたかも・・」ミカが言った。
 「こ、こらっ!ミカまでそんな・・・。」
 「お前ら、大人に近づいた証拠だ。然るべき時に然るべきことを教えてやるよ。」ミカも布団に横になった。
 「然るべき時、っていつだよ。」健太郎が食いついた。
 「近いうちに、な。」
 健太郎は思いきりつまらなそうな顔をした。
 「ねえねえ、ケンジおじとミカさんって、大学の時に知り合ったんでしょ?」
 「そうだけど。」
 「始めからそんなにいい雰囲気だったの?」
 「そんなわけあるか!あのな、一目惚れ、っていうのは、ドラマや漫画の世界であって、そうそう現実に起こるもんじゃないんだぞ。」
 「そんなにムキになって言わなくてもいいじゃん。」健太郎だった。
 「じゃあ、その頃、ケンジおじって誰かと付き合ってたの?」真雪がど真ん中を突いてきた。
 「ぎくっ!」ケンジが凍り付いた。
 「『ぎくっ!』?」真雪が眉をひそめた。
 「も、もしかして、触れてはならないことだったのかっ?」健太郎がおろおろして見せた。
 「も、もう寝ちまえっ!」ケンジが赤くなって言った。
 「図星なんだ。」真雪が健太郎に囁いた。「図星なんだな。」健太郎も囁き返した。
 「その頃、ケンジおじにはとっても好きな人がいたんだよ。」ミカが解説を始めた。
 「お、おいおい、ミカっ!」
 ケンジが慌てて止めようとするのを無視してミカは続けた。「二人は愛し合ってたけど、どうしてもつき合い続けられない事情があって、結局別れたんだ。」
 「そうなんだ・・・。」真雪が少し悲しい顔をした。
 「この人は、その時えらく落ち込んで、荒れて、飲んだくれて・・・・。わかってるんだけど、気持ちの整理がつかない、っていうのかな。」
 「何となくわかるよ。」健太郎がぽつりと言った。
 「あたしがそんなケンジを慰めてるうちに、愛が芽生え、結婚した。」
 「なんだ。結局ドラマや漫画の世界じゃん。」真雪が笑いながら言った。
 「ちょっと待ってよ。」健太郎だった。「何か、途中が省略されてるような気がするんだけど。」
 「どこが?」ケンジが言った。
 「そもそもその愛し合ってたのに別れなければならなかった人って、誰なんだよ。」
 「そ、そんなこと言えるか!」
 「またムキになってる。」
 「触れてはならないことなんだね。」
 「それが誰なのか、この旅行中にわかるかも知れないぞ。」ミカがいたずらっぽく微笑んで言った。
 「え?なんで?なんで?」真雪が色めき立った。
 「も、もう寝ろっ!」ケンジはばたんと布団に仰向けになってケットをかぶってしまった。ミカは枕元に置かれた電気スタンドの明かりを消した。「今日はここまで。もう諦めな。」
 「ちぇっ!」健太郎も真雪もつまらなそうに布団に横になった。


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