第4章-10
有希子は消え入りそうな顔をして、
下を向いていた。
どんなことをしていても、美しい顔の女は見栄えがする。
おそらく、こんな顔をすることと等、今までには無かったことだろう。
「その前にだ、有希子」
「はい、ご主人様、何でしょう?」
私はおもむろに、持っていたバックの中から或る物を取りだし、
有希子に見せた。
「わかるかな、これが、有希子」
それは(飛びッ子)と言ってリモコン無線式の小型のバイブレータである。
親指大の子機の中に電池が入っていて、
それを本体のリモコンで無線操縦するのだ。
子機が作動すると、それ振動しブルブルと震える。
この振動が、女の敏感な部分を刺戟するのである。
それ以外にも、様々なバイブレータを私は持っていて
女達を狂わすのである、エス男の必需品でもある。
とうぜん、この用途はSMでは頻繁に使われる。
それはどんなシチュエーションでも使われる、
部屋の中だろうが、
屋外だろうが、用途は様々である。
私は今、それをこの場所で使おうというわけである。
「こ、これは・・」
さすがの有希子も、何となく感じたのだろう。
この小道具が尋常な物でないことを・・
「お前のあそこを刺戟するものだよ」
「ええぇ・・!」
「さあ、この子機を、お前の割れ目に入れなさい」
「あぁぁ・・」
「良いな!有希子」
「あぁ、はい、ご主人様」
「ここで、今だ・・」
「ここですか?」
「そうだ、厭か?」
「いえ、します、少しお待ち下さい」