二人の夏-6
ケンジはまたマユミと唇を合わせた。「ん・・・。」マユミがキスをされて小さく呻く声はあの頃のままだった。ケンジはいつもその声でだんだんと身体を熱くしていったものだ。ケンジはマユミの唇を舐め、舌を吸い込んだ。「ん、んんーっ・・・。」ケンジの身体が熱くなってきた。彼はそのまま手をマユミの乳房に伸ばし、人差し指と中指で乳首を挟み込み、刺激した。「んんんっ!」
やがてケンジは唇を彼女の首筋、鎖骨、乳房へと移動させ、乳首を捉えた。「ああっ!」マユミはのけぞった。長い時間、ケンジはマユミの二つの乳首を交互に舌と唇で愛撫した。マユミの息が荒くなり、その白い身体を波打たせ始めた。
ケンジはマユミの脚を広げ、ショーツ越しにその陰部をこすりつけ始めた。「あ、あああん・・・。」
「マ、マユ、今になってこんなこと訊くのもなんだけど、」
「なあに?」
「こうして下着を穿いたままでこすりつけ合うのって、どうなんだ?」
「最初は変な感じだったけど、ケン兄が毎回してくるからあたしも何だか好きになった。というか気持ちよく思えるようになった。」
「早く入れて欲しい、って思わなかった?」
「そのもどかしさが、ちょっといい感じだった、かな。」
「そうか。」
「ケン兄はショーツフェチだからね。」
「違うね。俺はお前のショーツにしか興味ないから。」
「ベッドに隠してた興奮アイテムのあのショーツ、どうしたの?」
「おまえんちにあるよ。あの箱の中に。」
「え?そうなんだ。まだ持ってるって思ってた。」
「それじゃロリコンだ。あれはキホン一人エッチのアイテムだ。お前が抱けるのに持っている必要はないだろ。」
「でも、最後まで隠してたじゃん。あたしとのお別れの夜にはあたしに穿かせたりもしたし。」
「いずれにしても、俺にとっては特別なものだったのさ。」
ケンジはマユミの黒いTバックショーツをゆっくりと脱がせた。そしてマユミの秘部に顔を埋めた。「あああ・・・・。」
「お前の匂い・・・・あの頃と全然変わらない・・・。」
「ケン兄・・・。」
ケンジは舌を谷間に這わせ、中に差し込み、縁を舐めあげてはクリトリスを唇をすぼめて吸った。「ああ・・だめ、ケン兄・・・あたし、もうイきそう・・・・。」マユミの興奮が急に高まり始めた。ケンジは長い腕を伸ばし、小柄なマユミの乳首を指でつまんで愛撫した。マユミはさらに身体を激しく震えさせた。「イ、イっちゃうっ!ケン兄、ケン兄っ!」びくびくびくびくっ!マユミの身体が大きく波打ち、彼女は興奮に呑まれたかに見えた。しかし、マユミは自分の息が収まるのを待たずに、ケンジから身を引き、身を翻して雌豹のようにケンジを組み敷いた。そして仰向けに押さえつけられたケンジの口を自分の口で包み込んだ。ケンジの口の周りはマユミの愛液で光っていた。彼女は獲物を味わうように、ケンジの顔中をなめ回した。「んんっ!マ、マユっ!んん・・・。」ケンジが何か言おうとしたが、その都度マユミに口を塞がれて言葉にならなかった。
マユミはケンジの両腕を手で押さえつけ、太股にまたがり体重をかけた。はあはあと収まりきれない荒い呼吸を繰り返しながら、マユミはケンジの目を見つめてにっこりと笑った。
「マ、マユ、お前今日は何だか激しいな。何というか、こう、動物じみてるって言うか・・・。」
「ケン兄を征服したいんだ。」
「征服?」
「あたしね、あの頃も、実はこういう欲求があったんだよ。」
「ほんとか?」
「ケン兄をいじめてみたい気持ちが。ちょっとね。」
「へえ。」
「だって、いつもあたしケン兄のペースでセックスしてたような気がしてたから。」
「お前が上になってイくのは、俺好きだったよ。」
「あたしも好き。でも、あれってケン兄はもどかしくない?思うように動けないでしょ?」
「いや、あのポジションはお前のきれいなハダカが上気して、赤く染まって、少し汗ばんだりして、俺のペニスに感じながら喘ぐ姿が見られるから大好きだった。」
「あたしもケン兄に見られることで興奮していたのかも・・・。」