最後の夜-15
「ケン兄との、最後の夜だね。」
「そうだな・・・・。」
ケンジの部屋で、二人は灯りを落としてベッドに背もたれしたまま、並んでカーペットに座り、メリーのアソート・チョコレートを口にしていた。
「ケン兄が初めてあたしに食べさせてくれたチョコ・・・・。」
「お前が喜ぶ顔を見ている時が、あの頃俺は一番幸せだった。」
「ケン兄、」
「ん?」
「今まで、本当にありがとうね。」
「こっちこそ・・・。」
マユミはケンジの肩に頭をもたせかけた。ケンジはマユミの髪をそっと撫でた。
「あたし、きっとまたケン兄に抱かれたくなる。」
「俺も、きっとそんな気になる。」
「あたしがケニーと結婚しても、時々抱いてくれる?」
「ケニーと、俺の彼女がいいって言ったら・・・・。」
「いるんだ・・・彼女。」
「・・・・・。」
「誰?」
「マユ、俺、大学で、」「待って!やっぱり言わないで。」マユミがケンジの言葉を遮った。
「今はまだ、言わないで。」
「うん。」
「ケン兄、」
「何だ?」
「愛してる・・・・。」
「俺も、マユ、お前を、ずっと・・・・。愛してた・・・。」
ケンジはマユミと唇を合わせた。「んっ・・・。」マユミの目から溢れた涙が頬を伝って、ケンジの頬も濡らした。
「上になる?」ケンジがマユミの頬を両手で包みこんで言った。
「うん。」
ケンジはベッドに仰向けになった。白い、マユミとおそろいのショーツだけを穿いて。
マユミも黒い、ケンジとおそろいのショーツ姿で、ゆっくりと彼に自分の身体を重ねた。二人は長く熱いキスをした。ケンジの口から自分の唇を離したマユミは、そのまま彼の首筋、鎖骨、そして乳首へとそれを移動させた。「う・・・。」ケンジが小さく呻いた。しばらくケンジの乳首を舌で愛撫したあと、また唇を這わせ、腹、へそ、そしてショーツ越しのペニスへ移動させた。「んんっ・・・」ケンジがまた呻いた。マユミはそっとショーツを脱がせた。飛び出して跳ね上がったケンジのペニスは、すでに先端から透明な液を漏らし始めていた。マユミはためらうことなくそれを舐め取り、そのまま深く、しかしゆっくりと咥え込んだ。「あ、あああ・・・・。」ケンジの呼吸が速くなった。マユミは口を上下に動かし始めた。「マ、マユ・・・。」ぴちゃぴちゃと音を立てながら、マユミはその行為を続けた。やがて、ケンジは両手を伸ばして、マユミの頭を撫でた。「マユ、ありがとう、もう十分だ。」
マユミはケンジのペニスから口を離した。「うん。」
「本当に上手くなったな、マユ。ケニーも喜ぶだろう。」
マユミはとっさに身体を起こした。「なんでケニーの名前を出すの?いやだ!あたし、今はケン兄のことしか考えたくない。ケン兄のことしか・・・・。」
「ご、ごめんマユ。悪かった。」ケンジはベッドに向かい合って座ったままのマユミを抱きしめた。
「来て、来てよケン兄。初めての時のように、夢中であたしを愛して。」
「わかった。」ケンジはマユミを仰向けに寝かせた。そしてたった今、マユミが自分にしてくれたように、唇、首筋、鎖骨、そして乳房へと舌を這わせていった。乳首をケンジの唇が捉えると、マユミは喘ぎ声を上げた。しばらくの間、ケンジは彼女の両乳首を唇と舌で愛撫し続けた。「ああ、ああん、ケン兄・・・・。」
やがてケンジの口は彼女の腹、へそを経て黒いショーツへと到達した。そしてケンジはベッドに挟まれていたあの白いショーツを引っ張り出し、それをマユミの股間にあてて鼻をこすりつけ始めた。「ああ、ああああ・・。ケン兄・・・。」
「マユ、このショーツに穿き替えてくれないか。」
「うん、わかった。」マユミは、ケンジが隠し持っていた自分の白いショーツに穿き替えた。「ケン兄があたしを想いながら一人エッチしてくれたショーツ。」
「お前がこれを穿いているところを想像しながらイってたんだ。」
「うれしい・・・。」
「ようやく、これをお前が穿いている姿を見られた。」
そしてケンジはまたそのショーツ越しに鼻をマユミの谷間にこすりつけた。「ああ、マユ、マユ・・・お前の匂い・・・・。」
「ケン兄、あたし、あたし、もう、濡れてきた・・・。」
「知ってる。もうびしょびしょだ。」ケンジはそのショーツをゆっくりと脱がせ、マユミの両脚を抱え上げた。そして自分のペニスをそっと谷間にあてがい、少しずつ中に入り込ませた。