初めての夜-3
耳を澄ますと、キッチンの方に誰かがいる気配がする。パジャマの上だけを羽織り、キッチンに向かおうとしたところで、向こう側から扉が開いた。
「おはよう、シホ。ようやくお目覚めね。夕べは満足しきったのかしら?」
「おはよう、サチコ」
「コーヒーとサンドイッチでいい?」
サチコはお盆を持っており、その上には簡単な昼食が載っていた。どうやら、先に起きた恋人がキッチンで遅い昼食を用意してくれていたようだ。
「……なんて格好してるのよ」
昼食の載ったお盆をささげ持ったサチコは、全裸にエプロンのみという、シンプルにして実に扇情的な姿をしていた。
「どう? ロマンを感じない?」
「それは男のロマンでしょ? コスプレ趣味はないわよ」
「残念。結構イケてると思ったんだけどな」
お盆をサイドテーブルに置いたサチコは、部屋の姿見の前でクルリと回って見せた。エプロンに覆われた豊かな乳房がゆさりと揺れる。止めとばかりに、寝起きの恋人にウィンクをかましてみせた。
軽く微笑んで溜息をついたシホはベッドに腰掛けると、サイドテーブルのお盆に載ったサンドイッチを一つ取って噛り付いた。シホの好きなツナサンドだ。
「レイナは?」
「そこの鏡台に書置きがあるでしょ? 友達と遊びに行ったみたいよ」
「そう……。若いって良いわねぇ」
シホの隣に座ったサチコもサンドイッチを食べ始めた。
しばらくの間、布一枚だけを身に着けた二人は何を話すでもなく、もくもくと簡単な昼食を口に運んでいった。
「……シホ」
「なに?」
「顔。ニヤけ過ぎよ」
「だって……、しょうがないじゃない……」
シホは思わず自分の頬に手を当てた。
「全く……。初恋が実った女の子みたいな顔よ」
「ふふ……、でも、本当にそんな気分ね」
「それじゃ、これからはレイナちゃんと、毎晩でもするのね」
「しないわ」
「え?」
「言ったでしょ。それは、レイナが望んだら、よ」
「……ガマンできるの?」
「失礼ね。人を色情狂みたいに」
「みたい、じゃなくて、そのものじゃない」
「ま、否定はしないわ。だから……ね?」
「寝起きだって言うのに、ホントに好きなんだから、シホは……」
コーヒーカップをサイドテーブルに置いたサチコは、恋人の求めに応じてキスをした。唇を重ね、舌を挿し込み、お互いの唾液を絡める濃厚な口付けを交わす。同時に、ボタンを一つも留めていないシホのパジャマを払い、量感のある乳房に手を添えた。そのまま人差し指と中指で鴇色の乳首を摘む。
「んん!」
恋人に摘まれたシホの乳首は、たちまちの内に立ってきた。
シホと舌を絡ませながら、サチコは両手で豊満な乳房を掴むと、卑猥な手付きで柔々と恋人の胸を揉み始めた。初めはゆっくりと、マッサージするように軽く。そして、だんだんと力を込めて揉みしだいていく。
「う、ううん! はぁ……」
「横になって、シホ」
「ええ……」
パジャマを脱いで再び全裸になったシホは、ベッドに身体を仰向けに投げ出した。ボリュームのある乳房は年齢に比べて張りを保っており、仰向けでもとても良い形をしている。
脇に投げ出してあった極太のバイブレーターを手に取ると、サチコはそれをシホの口元に持ってきた。無言のまま、凶悪な性具を口に含むように促す。
シホは舌先でぺろりと舐めると、吸い込むように口に含んだ。これから自分の蜜壷に挿し込まれるであろう淫らなオモチャを、情熱的な仕草で舐めまわす。
「フフ、さすがにこれは、レイナちゃんには使わなかったわね」
十分に唾液にまみれたバイブレーターを恋人の口から引き抜いたサチコは、期待に満ちた体勢ですでに両足を広げているシホの秘所にあてがった。スイッチはまだ入れていない。
「でも、レイナちゃんはこれが気に入ったみたいね。シホったら、これで何度イカされちゃったのかしら……。どう、実の娘にオモチャでイカされた感想は?」
「やあ……、そんなコト、聞かないで……」
シホの蜜壷からはすでに愛液が滴っており、窓から差し込む陽光に照らされて濡れ光っていた。バイブレーターをわざわざ唾液でぬらす必要も無かったくらいだ。サチコにはそれがわかっていたが、あえてシホの口に性具を含ませた。
「気持ち良かったんでしょう? 快感だったんでしょう? 血の繋がった実の娘に玩ばれる感覚が」
サチコは唾液に濡れるバイブレーターを、淫汁溢れる恋人の蜜壷に挿し入れた。実際の男性器に比べて突起の過剰なオモチャが、滑らかに吸い込まれていく。
「ふああっ!」
「フフッ、入れただけでこの反応。夕べのことを思い出しちゃった?」
「だって……、あの娘とするのが、あんなに良かったなんて想像以上……。ああっ!」
深々と挿入されたバイブレーターが、いきなり最強の設定で震えだした。同時にサチコの手で微妙な振動が加えられ、前後に勢いよく抜き差しされる。シホの体内で淫らなオモチャが震え、寝起きの敏感な身体に強烈な快感の波が広がっていった。
「ああっ、つ、強い! あっあっあっ……あああっ!」
「自分で振っといてなんだけど、さすがにちょっとイラッと来たわね。そんなにレイナちゃんが良かったなんて繰り返し言われたら、ホントにジェラシー感じちゃうわ。あの娘のこと、あなたの見ている前でメチャメチャに犯してあげようかしら……」
「そ、そんな……、あああっ! ダ、ダメ……」
「さて、どうしようかしらね」
サチコはエプロンを剥ぎ取ると、仰向けになっているシホの頭に跨り、互い違いの体勢になった。お互いの濡れた秘所が目の前に来る。
極太のバイブレーターを恋人の蜜壷に突っ込んだまま、サチコは同時にシホの肉芽に吸い付いた。剥き出しになった突起に舌を這わせ、音を立てて吸いたてる。さらに、空いた手の指先でシホの菊門をマッサージし始めた。