48 宇宙の子-1
それから1年後、小野さんや浅田さん、さいちゃん、レイちゃん、タキに福島君、その他の友人に見守られて、ささやかな結婚式を挙げた。
その時既に、お腹の中には小さな命が宿っていた。
レイちゃんはママになっていたし、小野さんはパパになっていた。タキは昔からの彼氏との結婚を控えていた。
そして今、私は2人の男の子を育てる母になった。勿論父親はハルだ。子供が生まれてから暫くは、子供にばかり手が掛かり、夫婦生活も控えめだったが、今は新婚当初の様に、精力的に夜の営みに励んでいる。
3人目は出来ないように、をスローガンに。
子供が好きじゃなかった私が、母になった。
やっぱり子供は苦手だし、一般の家庭のママに比べたら、とっても手抜きでとってもガミガミなダメな母だと自覚しているが、子供はすくすく育っている。
私の腹から生まれてきたのに、私ともハルとも違う、別人格の生命体である事に少し違和感を感じる。
男の子が2人で良かった。彼らは私にべったりで、ハルと子供が私を奪い合っている姿を見ると、「母親って得」なんて思う。
私の父と母が、私の離婚に際して言ってくれたように、私は子供の思う道を歩ませてあげたい。例え途中で道を外れても、少し戻ればいい。
時に残酷な現実が待っているかも知れない。それでも思うようにやればいい。
私が歩んできたように、曲がりくねった道を、ゆっくりと進んでいけばいい。その先に、真っ白にきらめく光が、きっと待っている。