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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-9

「やあ。久しぶりだね、魔導師くん。また会えて嬉しいよ」

 スネークの男は飄々とした態度でアースに話かける。
 ちなみに、男の周りにある残りの5つの影は闇魔法使いで、転移の衝撃で腐れた脆い体があちこち破損してしまい、もぞもぞと蠢いていた。

「あんたも元気そうで何よりだ。だが、招待した憶えはねぇんだけどな?」

 アースも緊張感の無い口調で返す。

「うん。招待はされてないんだけど、我が花嫁を迎えに来たんだ」

 男の言葉にアースは怪訝な表情になった。

「花嫁だと?」

「そう……あれから彼女の事が忘れられなくてね」

 アースの片眉がピクリと動く。

「色々調べたよ?彼女がお姫様だとか召喚師だとかね?」

 どう聞いてもキャラの事らしいが……。

「……お前……マゾか……?」

 両腕を折られ、腹に刀を刺されて頭を蹴られたハズたが、そこまでされていて惚れたと言うのか。

「マゾって言うか……彼女に同じめに合ってもらいたいかな?」

 男はクックッと喉で笑って続けた。

「ずっと僕の傍で彼女の悲鳴が聞けたら最高だよね?」

 男の歪んだ感情にアースは大きく息を吐き出す。

「今は俺の妻なんだがな」

「ああ、知ってるよ。おめでとう。でも選ぶのは彼女だよ?キャラは何処だい?」

 男は飄々とした態度を崩さずに問いかけた。
 どこか微妙にずれる会話に若干イラつきながら、いったい何を狙っているのか計りかねるアースだった。

 その頃、ドグザールとイズミの元に駆けつけたキャラは現場の会話を聞いてうんざりしていた。

「妙なのに惚れられたな」

「嬉しくないです」

 ドグザールの言葉にキャラは深くため息をつく。
 狙われているのが自分なら、ここに居るワケにはいかない。

「精霊達に護衛をお願いしておきますね」

「おう。1体は連れて行けや」

 キャラには勝てないでもドグザールは中々の剣の使い手だ。
 自分とイズミぐらい守る腕は持っている。
 納得したキャラは水の精霊を連れて城の正面に位置する大きなテラスに足を向けた。


「オレはここだ」

 テラスに立ち、スネークの男を見下ろしたキャラは冷たい視線を男に投げかける。

「やあ……やっと会えた」

 男の口角がぐにっと上がり、異常な笑みを顔に浮かべる。


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