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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-13

ドオオォッ

 轟音をあげて男と最後の闇魔法使いにぶち当たった球体は爆発を起こした後、霧散して消えた。

「油断してっからだ馬鹿がっ」

 アースはパタパタと体を払いながら陥没した地面から這い出して来る。

「サンキュー」

 リン達の方に手を降った後、テラスに居るキャラに視線を移したアースは不敵に笑って拳を突きつけた。
 キャラも微笑んで拳を握って応える。

 そのキャラの後ろ……デレクシスの更に背後……そこの空気がゆらりと揺れた。

『ピピッ!』

「!」

 ポゥの警告するような声にキャラとデレクシスは同時に振り向く。
 デレクシスの目の前の空間に波紋が出来、中心からにょきっと腕が伸び出てきた。

「い゛?!」

 その腕は驚愕しているデレクシスの顔面をガッシリとわし掴む。
 腕に続いて現れたのは先程までアースの向こう側に居た男……男の指の間から、デレクシスの見開いた目と男の視線が合う。

 さっきまで普通だった男の白目部分は……暗黒の色に染まっていた。

「召……雷……」

バヂィッ

「ぎあぁああぁっ!!」

 小さな呪文と同時に電撃が体を襲い、デレクシスは派手に悲鳴をあげる。

「デレク王子!」

 悲鳴をあげ続けるデレクシスの顔を掴んだまま、何もない空中から男がズルズルと全身を現した。
 デレクシスは男の腕を両手で掴んで何とか引き剥がそうとするが、全身を襲う激痛にどうにもならない。

「邪魔だ」

 男はデレクシスを後方に投げ捨て、デレクシスはテラスの床に強く叩きつけられた。

「デレク!!キャラ!」

 アースは地面を蹴ってテラスに向かって走る。

(間に合え!!)

 枯渇した魔力を引きずり出しながらアースはギリッと歯噛みした。



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