結婚式二次会で濡れる奥さま-3
そんなことをしてる間に、お開きの時間になった。オレは再度友人達に感謝の気持ちを伝えるために立ち上がった。しかし、困ったことに、彼女は力が抜けて立ち上がれないようだった。
「え〜、姫ちゃんは今朝から緊張続きだったので疲れたみたいです。新婦が座ったままでごめんなさい」
オレは苦笑いを浮かべて頭を下げた。
「可愛いから許す」
「いいよ、いいよ。気にしないで」
真相を知らない友人達の温かい声に、少しだけ後ろめたくなった。
「でも、二人とも集まってくれたみんなには感謝の気持ちで一杯です。今日はオレと姫ちゃんのために祝ってくれてありがとう」
オレは余計なことを頭から消して、集まってくれた仲間に感謝の言葉を伝えた。
後は2人が退場するセレモニーなんだけど、 困った事に彼女は立てないままだった。
「お姫様だっこ〜」
誰かが掛けた言葉に反応し、その場に一斉に「お姫様だっこ」コールが掛った。
やれやれ、責任はオレにも有るから仕方がないか。
「御姫様。失礼いたします」
オレは彼女の体の下に手を差し入れて、そのまま軽々と抱きあげた。つもりだった。しかし、グッタリとした彼女を持ち上げた途端…
グキッ!
天使に悪戯をし続けたオレに罰が当たった。