囚われの一夜目目についての記述。-5
ところが、一度全部を納め、サーフィの身体から強張りを取り除くと、ヘルマンはズルリと己を引き抜いてしまった。
「あっ!」
その刺激に、また背が仰け反る。
「これを使わせて頂きますよ。」
ヘルマンは白衣のポケットから小瓶を取り出し、中身を一つ摘み出した。
それはちょうどオリーブの実ほどの大きさと形をした、種のようなもので、半透明のごく薄い金色を帯びていた。
「な……なんですか……」
「媚薬です。」
笑顔でこともなげに、ヘルマンは言い放つ。
「子宮口から吸収させないと、意味がありませんのでね。処女膜を取り去ってからでないと。」
「えっ!?やっ!!」
硬そうな見た目に反して、ぷにぷに柔らかい媚薬が、破瓜の血をまだ滲ませたままの秘所に、深く埋め込まれる。
「っう!!!」
再び、熱くたぎった肉棒がねじ込まれ、媚薬を更に深く深く押し込んでいく。
「あっ!やっ!やぁぁっ!!」
身を捩じらせてもがくたび、乳房が踊るように弾む。
先ほど一度押し入られたとはいえ、狭い幅が急に変わるわけもなく、ぎちぎちと男を締め上げながら、自分も内壁を擦られる激しい感覚に悶える。
「ひぁっ!?」
身体の奥の一番深い場所で、子宮口と男根に挟まれた媚薬が、ぷちゅっと潰され弾けた。
小さな飛沫を、内臓があっという間に吸収する。
「サーフィ……。」
また、小さく囁くように耳元で呼ばれた。
「……え!?」
大きな鼓動を心臓が脈打った。
「っあ……あ……」
大きく双眸を見開いたまま、サーフィの全身が小刻みに震える。
全身の血が熱い湯に入れ替わったように、一気に体温が急上昇する。
肺の奥が燃えているんじゃないかと思うほど、吐く息が熱い。
「っ……もう少し、力を抜けますか?」
苦笑しながら、ヘルマンが乱れたサーフィの前髪を指先ですく。
「君の中は、とても狭くて気持ちがいい。これでは、教える僕の身がもちません。」
勝手なセリフを吐きながらも、優しい手の動きは止まらない。
硬くとがった胸の飾りを二本の指で挟み、軽く引っ張られると、子宮の奥が燃えるような激しい快楽が走った。
「あああっ!」
力を抜くどころか、かえって締め付けてしまう。
「動いても良いですか?」
強請るように甘く囁かれ、すでにぐずぐずになっていた心と身体は、拒む事などできない。
媚薬に煽られ感覚を増した身体に、ヘルマンの熱がさらに追い討ちをかける。
もう破瓜の痛みは、残っていなかった。
ジンジンと身体中を蝕むこの熱をなんとかして欲しくて、両腕を伸ばして必死にしがみつく。
深く浅く、繰り返し内部を侵食する灼熱の塊が、神経を焼ききり、体中の意識を貪る。
「ああっ!ん、あ、あっ!ヘルマン……さまっ……」
うわごとのように、サーフィはヘルマンを呼ぶ。
「は、はぁっ!ぁっ……へるまんさ……まぁ……へるま……さまぁぁっ!!」
しかし、ヘルマンは先ほどサーフィの名を呼んだきり、再び答えようとはしない。
それでもサーフィの反応を注意深く見守り、少しでも表情が痛みによれば、動きを変え、快楽のスポットを見つければ、更にそこを攻め立てる。
舌で耳の後ろを舐めあげられ、耳たぶを甘噛みされると、どうしようもないくらい感じて、息が止まりそうになる。
「…………。」
不意に、耳を攻める唇が離れ、何か囁くように動いたが、声にならないそれは聞こえなかった。
「ふぁっ!ああああーーーーーーーっ!!!!」
一層激しく腰を突き入れられ、瞼の裏に、また白い火花が咲く。
蜜壁が激しく痙攣し、これ以上ないほど強く、体内の男を絞り上げた。
「っ。」
最奥まで自身を押し込み、ヘルマンがわずかに眉をしかめる。
胎内に、媚薬の時よりも激しい飛沫を感じ、精を放たれたのだとわかった。
真っ白になった意識が闇に沈む直前、両腕できつく抱きしめられるのを感じた。