本-5
「んじゃ、火曜日に持ってきてやるよ」
「え。もし面倒じゃなかったら
今、先生の家に寄って貸してくださいよ」
「ん?急ぐのか?」
「いえ。明日の日曜日に読もうと思って」
「田島・・・」
「何でしょう?」
「お前は日曜日に本を読む予定しかないのか?」
「・・!大きなお世話です!」
プイッと先生から目線をはずし
窓ガラス越しに流れる夜景を見た。
その窓ガラスに映った横向きの先生が笑ってる。
「んじゃ、取りに行くか」
車は方向を先生の家に変えた・・・