The guard who loves me-8
―――ドグゥゥッ・・・・
「く・・・そ・・・・・」
悔し紛れのうめき声をたてながら、
女は意識を失いながらズルズルとラグナの足元に崩れ落ちる。
彼女が手にしていた槍が地面にぶつかり、辺りに乾いた金属音が響いた。
―――カラ、カラァァン・・・・・
「・・・・・さて、どうしようかな」
一呼吸置いた後、
ラグナは自分の足元にうつ伏せとなって倒れている“女刺客”を見下ろしながら呟いていた。
「・・・・この女、良い腕をしている。それに・・・・・悪くない」
今までラグナが関係をもってきた女性たちと比較しても、俗にいう“上玉”に類するだろう。
もっとも彼女本人はそんなことを考えたことすらなさそうだったが。
それに突然襲ってきた女刺客の背後関係すら分からないまま。
状況から判断しても、次の刺客が新たに現れる可能性も否定できない。
いくら人気がないとはいえ、
同じ場所にずっといるのは危険だった。
ここで目の前の女を殺さずに、生かした状態で拘束するのも悪くないだろう。
当然必要な武装解除はしておかなければならないが。
そう考えるや、ラグナは
倒れている彼女を横抱きにして抱えあげていた―――――