The guard who loves me-32
「ラ、ラグナ・・・」
「・・・・ん?」
「その歌は、一体・・・・ォオオ・・・・」
「・・・故郷に昔から伝わる歌さ。いにしえの女神を讃える歌だな」
―――ギシッギシッ・・・ギシッ
「ど、どうして・・・・今そんな歌を・・・歌うん・・・だよっ・・・ンンッッ・・・」
―――ズッ、ズニュ、ズッッ・・・・・
「今俺の傍らには強くて美しい私だけの“女神”がいるんだ。その美しさは称えないとな・・・」
「アンッ・・・ア〜〜〜ッ・・・そ、それは私のことかよ・・・・」
「他には見当たらないがな・・・」
―――ズッ、ズッ、ズッ・・・・・
“ああぁぁぁぁぁぁぁ――――――ッ・・・”
明かりのない漆黒の部屋の中から 聞こえてくるのは、
ベットが軋む音と艶かしい水音、
そして囁くような男の
“歌声”と、
それに応える女の
“歓喜の調べ”―――――――
――― 完 ―――