The guard who loves me-24
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―――その後ラグナとファングは聖府からの追及から逃れるため、一時的に国外に逃れた。
国外に出る過程で、ファングの敗北を任務失敗・消去と見なした追手に何度か襲われたこともあったが、
既に“同体”となっていたラグナとファングの連携で何とか切り抜けることができた。
2人が国外に逃れてから、それほど期間が空くことないままに
聖府体制は崩壊の時を迎える。
確たる原因は今もって不明であったが、
正直ラグナにはあまり興味がなかった。
寧ろファングが“追われる立場”から開放されたことに、内心安堵を覚えていた。
―――この時、ファングは故国に戻って一からやり直す旨をラグナに告げた。
世界各国で“多くの女”との関係を持っていたラグナに縛られる形は取りたくなかったし、
縛りたくなかったというのはファング自身の言葉。
ラグナ自身にも反対する気はなく、
ここで2人は一時的に別れることになった。
そう、あくまで
“一時的に”―――――
―――ファングと別れたラグナもジャーナリストとしての仕事に本腰入れて取り組み、その世界においてもいっぱしに知られる存在となっていく。
そんなラグナにとって、
聖府が事実上崩壊した世界というのは、
特ダネになりうる様々な要素を無数に秘めた格好の
“狩り場”だった。
ここでラグナは治安状態の悪化している中で取材する上で、
“優秀な護衛”を入国するたびに雇うことにした。
大組織に所属していた経歴はあるものの、
現在はフリーランスとして活動、
敵だったラグナによって “女”として開花し、
それでいて巧みな槍捌きと驚異的な身体能力はいまだに健在である
“最高の護衛”を――――
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