The guard who loves me-17
―――ビリッ・・・ビリビリッ・・・ビリッビリッ
分厚く硬い生地が、
ラグナの力でゆっくり音をたてて引き裂かれていく。
この期に及んでもファングはまだ無言のままだ。
やや頭を上げて視線を自らの下半身に走らせる。
息を詰めたまま自らの下腹部が露になっていくのをじっと見つめていた。
「・・・・・・」
引き裂かれだジーンズは既に布切れとなってラグナの足許に落ちている。
冷たくなった外気がファングの下腹部に流れ込み、
彼女の身体がブルッと小さく身動ぎした。
そこには茶色の肌と黒く小さな茂みがあるだけ。
それを覆うべきショーツはそこにはなかった。
「・・・・・」
ラグナの右手がファングの後頭部に回され、艶やかな黒髪を掌に巻き付けながらゆっくりと
彼女の頭そして上半身を起こしていく。
そして左手は自らのズボンのベルトに伸ばされ、
巧みな指さばきでベルトの止め金を外していた。
―――カチャカチャッ・・・カチャリ
―――トサッ・・・・
支えを失ったズボンが音もなく下へと落ちる。
露になったのは灰色のブリーフでぴっちりと包まれている“男の象徴”。
そこは既に熱を帯び、ブリーフから飛び出そうとするかのように大きく膨らんでいる。
本能は既にラグナから身体から普段の冷静さという衣を剥ぎ取ってしまったようだ。
ラグナの右手で抱えあげられていたファングの顔が、いつしか彼の眼前にあった。
灯りのない薄暗い中だとはいえ、
ファングの顔はくっきりと浮き上がり、
その瞳の光・顔立ち・淡い桃色の唇については
ラグナでさえはっきりと認識できる。