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真夜中の淫謀
【レイプ 官能小説】

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深まりゆく関係-1

「ふうん、斎藤とエリナって意外な組み合わせだと思ったけどな」

 トオルがくすくすと笑いながらエリナの髪に手を伸ばす。あの飲み会の日から三週間。三日に一度は同じベッドで眠るようになった。抱き合うことだけが目的の関係はひどく居心地がいい。

 トオルの長い指の隙間をエリナの艶やかな髪がさらさらと流れていく。甘いジャスミンの香りが広がる。良い香りだと言いながら、髪に頬ずりをするトオルのうっとりとした表情も悪くない。

「そうね、少し面倒だけど・・・あの子は面白いわ」

トオルの髭がちくちくと肌を刺す。短髪の頭を裸の胸に抱きながら、エリナは斎藤の子犬のように無邪気な笑顔を思い出していた。

斎藤とは毎週日曜日にデートを重ねた。場所は遊園地、動物園、水族館・・・いずれの場所にもエリナが興味を惹かれることは無い。それでも「最高のセックス」とやらを味わうためにクリアすべき課題だと思えば、とくに苦にもならなかった。幼いころに親戚の家で遊んだゲームに似ている。ひとつのステージをクリアすれば、先へ進むことができる。途中でリタイアするわけにはいかない。欲しいものは必ず望む形で手に入れなければ気が済まない。

また、斎藤の反応はひとつひとつが新鮮で、それもまたエリナを喜ばせた。待ち合わせ場所で顔を合わせると、これ以上ないほど嬉しそうな顔をする。エリナの名前を呼ぶたびに照れたように顔を赤くする。動物園ではイルカのショーに子供のように夢中になってはしゃぎ、遊園地のパレードやちょっとした大道芸を見ては目を輝かせて歓声をあげる。

 夕方になると家の玄関まで送ってくれるくせに、中には入ろうとしない。「エリナを大切にしたいから」と軽く触れる程度のキスをするだけで帰ってしまう。

そもそも面倒だから、と他の男たちとは一緒に出かけることすら稀だった。だから比べることはできないけれども、斎藤とそうして過ごす時間は新しい発見に満ちていた。飲食店での二人分の支払いをエリナが済ませようとすると本気になって怒るところも、帰り際にはいつも瞳を潤ませて寂しそうにするところも、すべてがとても可愛らしく思えた。くるくる変わる表情をもっと見ていたいという気持ちになった。


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