凌辱の時間-3
だから。
今日、体の上で飽きもせずに腰を振り続ける大塚に頼んだ。エリナの前にマミを可愛がってあげて欲しいと。
「トオルくんがもう二度とマミを抱きたいなんて思わないようにしてやりたいの。できるでしょう?」
大塚はみずきの言葉に体を離して首をひねった。
「え、でもトオルの女なんだろ?・・・なんかさ、あいつに手を出すと面倒くさそうなんだよな・・・何考えてるかわかんねえようなとこもあるし」
「別にトオルくんをどうにかしてほしいわけじゃないわ。マミをちょっと懲らしめてやりたいだけよ」
「ふうん・・・まあ、マミは前に俺のこと馬鹿にして逃げやがったからな。もうちょっとだったのによ・・・よし、じゃあ明日の夜にマミをここまで連れてこい」
大塚が指示した場所。そこは昔、大きな工場がいくつもあったところだ。ずいぶん前に会社が倒産して閉鎖された後も、土地の買い手がつかないためか建物がそのまま放置されて廃墟のようになっている。海岸線ぎりぎりにたたずむ寂しい場所。普段は昼間でも人通りはほとんどない。
「ここなら邪魔も入らない。そのかわり、マミがぶっ壊れても知らねえぞ」
「いいわ。嫌なのよ、あの子だけ楽しい思いしてるなんて、絶対に嫌なの」
大きな笑い声と同時に強く顎をつかまれた。大塚の顔が近付き、ねっとりと頬を舐められた。言いようのない不快感が全身を駆け巡る。鳥肌が立つ。
「おまえのその目、いいな。ちょっとヤバい感じでぞくぞくする・・・おまえのことは俺がずっと可愛がってやるからな・・・」
首筋も乳房も同じように舐めまわされた。声を漏らすといやらしい女だとなじられた。きっとこの男はレースが終わり、エリナをボロボロにした後もみずきに付きまとうだろう。すでに何度か放出してだらりと力を失った男性器を口に押し込まれながら、この男と離れるためにはどうすればいいのだろうとぼんやり思った。
ああ、気持ちが悪い。頭の中に残ったさっきまでの出来事を振り払う。大塚の唾液が落ちない汚れのように肌にこびりついているような気がする。マミ、明日は一緒に楽しもうね。わたしのこんな気持ち、マミにも絶対わかってほしいの。
部屋に散らばった使用済みのティッシュをゴミ箱に放り込みながら、みずきは声をあげて笑った。ああ、楽しみ。明日はきっと素敵な1日になるに違いない。