手癖-11
グジュッグジュッ。
イヤらしい音と麻衣ちゃんの切ない声が、事務室内に響き渡る。
―もう、限界だ。
「はぁっ、はぁっ、麻衣ちゃん、もうイクよ。」
「えっ、あっ、店長、さん、ダメです、ダメです、」
「うっ」
ビュルビュルと情けない音を出しながら、私は果てた。
―――
―…
最後まで罰を受けた麻衣ちゃんは、事務室の端でウッウッと泣いている。
プカーッと煙草の煙を吐いた私は、ポツリと呟いた。
「麻衣ちゃん、万引き初めてじゃないよねえ?」