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真夜中の淫謀
【レイプ 官能小説】

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狂楽の部屋-5

「あはは、エリナ、残念だったね。この後も好きに楽しむと良い。さあ、これがとっておきのワインだ。好みに合うといいんだけどね」

 グラスがダウンライトの光を反射してきらきらと光る。濃縮されたぶどうの香りがふんわりと漂う。そしてグラスの中で揺れる深紅の液体を見たとき、このログハウスにじっとりと澱のように沈んでいる匂いの正体を思い出した。

 ああ、血の匂い。

 それはエリナの奥底に沈んだ暗い記憶を呼び覚ます、懐かしい香り。まだ幼く母を求めて泣いた夜、満月の下での惨劇。理由の無い暴力的な衝動に駆られる。落ちつかなくなる。足が小刻みに震える。ワインを口に含む。芳醇な味わいに意識を集中させる。

「エリナ?どうかした?美味しくなかったかな」

「そうじゃない・・・たいしたことじゃないの。気にしないで」
 
 玄関の扉がまたドンドンと叩かれた。扉が開き、イベントの参加者たちが続々と室内になだれ込んでくる。岡田は如才なく彼らの相手をし、順々にエリナを紹介していった。

「やあ、可愛らしいお嬢さんだね。今日はどうぞよろしく」

「岡田さんのお気に入りの女の子っていうのは君だったのか。いやあ、さすがに綺麗だな」

 岡田と同じ40代前後に見える男たちは口々にエリナを誉め、エリナもそれなりに愛想よく応対した。山本以外は皆どこかの企業に勤めるサラリーマン風で、スーツにネクタイといった服装だった。まるで出張のついでにちょっと立ち寄ってみた、という具合に。

ちょうど歓談がひと段落したところで、舞台の上から岡田の声が響いた。

「皆さま、本日はようこそいらっしゃいました。ご満足いただける趣向を多数ご用意しておりますので、どうか素晴らしいひとときをお過ごしくださいますように」

 ステージの幕が上がった。同時に拍手と歓声が巻き起こる。


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