淫獄の宴-1
『今日20時、倉庫で』
ふいに届いたメールがわたしの心から落ち着きを奪う。まだ仕事中なのに、デスクの上に広げた資料の文字がもうひとつも頭に入ってこなくなる。震える指で返信を打つ。
『わかりました』
逃れられない罠。
あと1時間後、あられもない痴態を晒している自分の姿を想像すると、それだけでわたしの体は熱くなる。下着をつけていない胸の先が、薄いブラウスの生地に触れるだけで疼き始める。
望んでなどいないはずなのに、あの時間のことを考えただけで足の間が潤ってくるのがわかる。ああ、もう待ちきれない。わたしはまとめかけていた資料をデスクに残したまま、ひとりあの場所へと向かった。