カノジョノキモチ-11
「効かない……? あなた、な、なんで……」
「今、僕に何をしようとしたの?」
「それは……」
「言わないと」
馬乗りになっていた彼女を引き下ろし、押さえつけた。
そしてそのまま制服の上から乳房を鷲掴みにした。
手の中に、彼女の柔らかい肉の感触が伝わってくる。
「嫌アッ!」
「言わないからだろ? 何をしようとしたの?」
「い、言えないわ、そんな事」
彼女の股間に手を伸ばした。暴れてきたが、哀しいほど彼女には力が無かった。
血管が透けて見えるほど真っ白い内ももの奥に、手を強引に差し込む。
指先が、下着の上から股間にめり込んだ。そのまま、指を上下に動かした。
ああっ、と彼女の口元から声が漏れた。
「言わないから、こうなるのに」
「う、うう……」
ミクが、泣いていた。
素の彼女とはまだキスひとつしていない。
今まで僕はそちらの彼女とセックスしたかったのだ。心を開いて欲しかった。
泣かしてしまっては、駄目だ。そちらの方は、まだ時間がかかりそうだな。
時間を、かけよう。
「僕さ、なんとかしてここに残るよ」
「……え?」
「ここに残って、どうしてもやりたい事があるんだ」
「……」
「だから、今は血、吸ってくれない? ここまでやって、もう止められないよ」
僕に抑えこまれているミクに、首筋を差し出す。
ミクは、首筋ではなく、僕の頭を抱えてキスをした。唇をつけるだけの軽いキス。
まだ、血は吸われてないよな? 僕はポカンとした顔で彼女を見つめる。
彼女は照れを隠すためなのか、今度こそ僕の首に噛み付いた。