...意外と?-8
『〜〜〜もう俺、気ィ狂いそう…』
息も絶えだえな郁の丸く小さな爪が俺の唇をなぞった。
「もっと…おかしくなって…?」
(―――う、あ…)
スイッチの入った郁の言葉に、思考を司る部分が沸騰した。
「あっ…」
キスを重ねながら郁を生まれたままの姿にすると臀部を持ち上げ、うしろから手を秘部に差しのべた。
当たり前のように、郁の腕が俺の首へまわる。鎖骨をかすめる二つの小さな突起が愛おしい。
小さな小さな入り口は、潤いも相まって俺の指をすんなりと迎え入れてくれた。
(―――あぁ、まただ。)
「あん!あ…っ、夏目さ、あぁん!」
本当はやさしくしてやりたいのに。
もっと時間をかけて慈しみたいのに。
その気もちに反して、凶暴な指はガツガツと攻め立ててしまう。
「そん、な…泣きそうな顔しないで…?」
郁がこめかみに触れる俺の髪を掻き分けると、頬を小さくやさしく指でなでてくれた。
「夏目さんに比べると私のからだなんて小さいだろうけど、そんな簡単に壊れたりしないよ…?」
肩で息をしながら、小さな声でそう言った。