▼\__影の全て__/-3
今なゆるは影の腕につつまれている。
2つ目の駅。
ほとんどの人がここで降りた。
あの男はまだいる。
「席あいたケド...座る?」
「うん」
するとあの男がなゆるの前に立ちはだかってきた。
なゆるは小刻みに震えていた。影はまだその男に気づいていないようだ。
男は男の肉棒をス-ツの上からなゆるの足にこすりつける。
次の瞬間、電車がガコンと大きく揺れた。
それと同時にその男がなゆるの上に覆い被さった。
「きゃ!」
影がハッと振り向く。
「ちょ...なゆ...」
「カ、影...た...す...」
男は勢いよく立ち上がり、なゆるも一緒に立たせた。
「ちょ!!?」
タイミングよく電車のドアが開いた。
男はなゆるを抱えて電車を降りる。
「おい!」
それを影が追い掛ける。