returns to one-4
俺と沙也は、キスをしたことがある。
いつも二人でつるんで、一緒にいるのが当たり前だった頃。好奇心旺盛だった俺達は、興味本位でドラマの真似事をして口唇を重ねた。
『…何がおもしろいのかわかんねぇ。』
「……うん、あたしも。外で遊んでた方が楽しいや。」
所詮は遊びの延長だった。
女の柔らかさなんて知る由もなかった当時。他の部位では知りようのない弾力が、ただただ気味悪いだけだった。
『こんくらいで喚いて、これからどうすんだ…?』
華奢なからだが恐怖で小さく跳ねた。
沙也が俺を全身で拒めば拒むほど、からだに沈む小さな黒い塊に禍々しいものが混ざって少しずつ大きくなっていく。
細い両腕を頭上で抑え込み、首筋に舌を這わせた。
「―――っ…!やだって…瑛介…!」
『黙れっつってんだろ…』
嫌がって暴れる沙也の両腕を片手できつく掴み直し、Tシャツを一気にたくし上げる。
ブラジャーの着けていない胸は重力に逆らうことなく横に流れていて、なのに綺麗だと思った。
「…なんでこんなこと…!あんただって…前に彼女いたじゃん…!」
『…は?それが何?』
四肢を抑えられ抵抗する術を失った沙也は、それでも力をこめて隙あらば振り解こうとしている。
俺と合わせようともしないその瞳には、ほんの少しだけ潤いを帯びていた。
無意味な抵抗も意味のない言葉の投げかけも、反吐が出そうだ。
『お前が調子に乗って彼氏なんかつくってるからだろうが…!』
「―――な…っ!」
憤怒のあまり言葉を詰まらせる沙也。
理不尽だろうな。
でも、そんなん知らねぇよ。
お前の心情なんて構うもんか…
引きつる沙也を無視して、胸を鷲掴みし形を歪ませる。
乳首を広く舐め上げ舌を這い廻らせながら、くどいくらいに何度も吸い上げた。