returns to one-3
「…痛…ッ、ちょ…何すんのよ!」
突然のことに、驚きと怒りがない交ぜの表情でこちらを睨む沙也。
俺の手を振り解こうとしているが、男の力に勝てる訳がない。
『…うっせぇな…黙ってろ…』
咬みつくように口唇を奪った。
空いている手で沙也の顎を掴み、強引に舌を捩じ込む。
「…っ、んん…!」
眉間に皺を寄せ苦痛に顔を歪ませる沙也。
胸倉を何度も叩かれるが、俺のフラストレーションはこんな程度じゃ収まりがつかない。
呼吸もさせないまま幾度となく角度を変えてキスを続けていると、酸素を求める沙也の力が抜けてきた。
「…んん…!ん…!」
口唇を押し付けながら足をずいずいと前に運び、縺れるようにベッドへ押し倒す。すぐに沙也の太腿の上に跨り、足の自由を奪った。
口唇が離れると沙也は肩で荒い呼吸を繰り返し、怒りどころか憎しみに満ち溢れた表情で被さる俺を睨みつけている。
「何して…何考えてんのよあんた!」
口の周りについたたくさんの唾液を拭いながら怒鳴る沙也。
好きなだけ憤慨してりゃいい。
そんなもん…すぐに黙らせてやる。
(俺だって…俺だって、お前が憎くて仕方ねぇんだよ…)
歪む笑みをどう抑えればいいのかわからない。
サディズムを煽られる。
泣かせて、跪かせて、屈服させたくなる。
『小三以来か?…イイ顔するようになったじゃねぇか。』