甘えるのが下手っぴ。-6
「や、ふぁ・・・」
(もっと聴きたい・・・)
(どこをどう弄れば、どんな風に鈴が鳴るんだろう。)
うしろから下半身へ手を伸ばし穏やかに弄っていると、そんな獰猛な考えを頭にめぐらせてしまう。
(いやいや、相手は病人だから。)
邪念を振り払おうと小さく首を横に振ると、それにめざとく気づいた郁が言った。
「夏目さんの・・・・・・くだ、さい・・・」
郁の熱い眼差しに、目が離せない。
(・・・だから・・・そんなこと言われたら・・・)
眉を歪めたのが、自分でわかった。
今日の郁には、なんでか逆らえない。
郁のからだをなるべく冷やしたくなくて、向かい合わせに測位で挿入した。
「あ・・・・・・気もちい、い・・・」
俺も、と告げまぶたに唇を落とす。
体調が弱っているせいか、いつもより膣の収縮に激しさがない。
だが熱も相まって、おだやかなのが心地良い。
胎内の赤ん坊になった気分だ。
「うごかないんですか・・・?」
『うん。郁、病人だし。ゴムもつけてないしね。』
「・・・あー・・・」
俺の言葉に郁が、話すタイミングがなかったんですけど、とつづけた。