第4章-6
「おや?旦那が起きそうですよ…」
峰岸さんの言葉に、ハッとして顔を上げる私。しかし、正面の光一さんは相変らずテーブルに突っ伏したままです。
私をからかうためだけの峰岸さんの嘘でした。
「ひどい…」
後ろを振り返り、非難の目で峰岸さんを睨みつけてしまいます。
「どうしたんですか?奥さん…怖い顔して…セックスするときには似合いませんよ…ククク…」
私を見下ろす峰岸さんが口を醜く歪ませながら、腰を大きくグラインドさせてきました。
「んっ、あぁっ!」
こんな状況にも関わらず、全身に快感が走り、思わず悲鳴のような啼き声が出てしまいます。正面を向き直した私は、観念したようにまたうな垂れてしまいます…。
「忠告ですよ、奥さん…いつ起き出すか分かりませんからね…ふふっ…それとも、奥さんは、旦那のことなんて気にせずに私に啼き狂わされることをお望みですかぁ?…ククク…」
恩着せがましい嫌味と分かっていても、そんなことを言われると、目の前の光一さんのことが気になって仕方ありません。
「んっ…うんんっ…あぅんっ!」
後ろからピストンを繰り出してくる峰岸さんは、あの傘のような亀頭で浅い所を焦らすようにゆっくりと擦り続けています。私は唇を噛締めて耐えていますが、突如として奥深くまで差し込まれてしまうと、切ない声がどうしても出てしまうのです。慌てて手を口に当て、光一さんの様子を見てしまうのでした。
「おやおや…旦那のことが余程気になるようですねぇ…ふふふ…」
峰岸さんの意地の悪いピストンを受け、私は、必死に喘ぎ声を噛み殺しています。しかし、時おり、堪えきれずに声が漏れると、光一さんの身体がモゾモゾと動くこともあり、その時は心臓が止まりそうなほどでした…。
「ふふふ…いつもならいい声で啼くのに、今日はさすがに我慢しているようですね…しかし、私のチンポの味を知ってしまって、どこまで耐えられますかな…ククク…」
峰岸さんは腰を大きくグラインドさせ、浅い所をゆっくり、ねっとりと掻き回してきます。光一さんの目の前という異様な状況にも関わらず、ジワジワとした甘い痺れが私の全身を包み込んできます。
「うんんッ…!ぁッ…ぁッ…あッんッ…!」
どんなに我慢していても、声が漏れてしまいます。我慢している分、漏れる声はより切迫したような声になってしまいました…。
「ほおら、奥さん…これでも、我慢できますかな…」
焦らしに焦らしたかと思うと、激しい一突きが私を襲います。頭の天辺にまで快感が走ります…。
「あっあぁぁぁっ…」
光一さんが目の前にいるというのに、出したくなくても出てしまう女の声。悲しい女の性とでも言うほかありません…。