あるゲームセンターの風景-7
「これは? 俺は君がやり終わるのを待ってればいいの?」
「そんな訳ないじゃないですか、一緒に撮るんですよ。あとカオルって呼んでください」
俺は渋々ビニールシートで覆われたプリクラの中に入った。
場違いな所に来てしまったな、とその時俺は思っていた。
すると、カオルが突然俺に抱きついてきた。機会があれば、いいんですよね。
彼女はそういうと、俺の顔を掴んで、いきなりキスをしてきた。
唇を離すと、あたしの事、嫌いですか? と俺に訊いた。
俺はあまりに突然の展開に呆気にとられ、何も言うことが出来ない。
彼女は俺の手を掴んで、自分の胸に当てた。
嫌いじゃなかったら、わたしの胸、掴んでくださいと言った。頭の中が真っ白になった。
しばらくして、俺はカオルの胸を揉んでいた、と思う。俺もやはり、男なのだ。
シャツと下着の上からの感触だったが、かなり豊かだった。小声でわたしを確認してくださいと言った。
何のことだか、俺にはよく分からなかった。
カオルは俺の耳元に、指、入れてください、と言うと、俺の手を彼女のスカートの中に導いた。
周りからは、間の抜けた電子音が聞こえている。カオルの柔らかい内ももの感触。
彼女は俺の胸に顔をつけていた。俺の手が彼女のどこかに触れるたびに、うっ、とくぐもった声を出した。指が彼女の下着に触れた。
二度三度指を股間の部分に這わせると、指が潤いを感じた。彼女が、もどかしそうに腰をくねらせた。股布の間から、指を中に入れた。彼女の柔らかい肉を感じた。
顔を上げた彼女と目があった。少し鼻をふくらませ、歯を食いしばり声が出るのを我慢しているように見えた。柔らかいぽってりした肉を左右に広げ、中指を中にくぐらせた。
彼女は目を閉じて、両手で口元を抑えていた。指を往復させると、彼女の締りと体温を感じた。あっ、あっ、とどうしても声がかすかに漏れた。
俺は、夢中になり、彼女の探索をしていると、彼女は突然俺から離れた。彼女の息が荒くなっていた。
「これいじょ、うは、もう、我慢、できそうに、ないです……ごめん、なさ、い」
彼女は俺の濡れた中指をハンカチで拭くと、そのまま去っていってしまった。
結局、プリクラを撮ることはなかった。