あるゲームセンターの風景-12
俺はスラックスを脱ぎ、下着ごとずり下ろすと、既にガチガチに勃起しているものを、カオルの中心に押し当てた。何度か擦りつける。彼女の豊かな尻が揺れた。俺の腰を前に突いた。彼女の声がした。
俺のものが、彼女の中に入っては、また出ていく。その度に、彼女は声を出した。
「ほら、声出しちゃ、まずいよ」
「だって……どうしても、出、ちゃう」
「カオル、気持ちいい?」
「気持ち、い、です」
「どんな風に?」
「あ、わたしの中に熱くて太いのがこすれてェ…あっ、あっ」
「俺も、すごく、締め付けられて、いいよ」
「あ、ああっ、もう、わたし、またイッちゃうぅ」
「……俺も、もう」
「出してェ、あ、イク!」
崩折れそうな彼女を支えながら、俺は彼女の中に射精した。
射精し終わると、彼女の体を起こし、繋がったままキスをした。
彼女はまだ息が荒く、少し震えているようだった。
カオルは、その後ほとんどゲームセンターで見かけなくなった。
だが、その後の俺の生活は、あまり変わりがない。
変わったことは、週に1度か2度、カオルから電話がかかってくること。
その分、俺の自由が、ほんの少し奪われたこと。
だが、彼女は俺のことは既に理解してくれている。
俺も、彼女のことをそれなりに分かっているつもりだ。
だから、俺の生活は変わらない。
ただ無心に、これまでどおりゲームセンターで対戦に勤しむのだ。
俺に与えられた、ささやかな自由を満喫するために。
そして、何かを掴むために。
−完−