第2章-5
「んんっ…あっ…もう、やめて…」
光一さんの出張中に嫌悪すべき男に押し倒され、両腕を押さえつけられ、されるままに身体を弄らせていることに罪悪感を覚えます。それなのに、その思いに反して、身体の方は舌の動きに反応するように肩や胸元がよじれてしまいます。
「ククク…そんなこと言いながら、奥さん…あんたも満更じゃねぇんじゃないのか?厭らしい声が漏れ始めてるぜ」
峰岸さんは、意地の悪い言葉を囁きながら、大きな掌で乳房を様々な形に変え、たっぷりとこれでもかと言うほど執拗に捏ね回してきます。舌はまるで別の生き物のように蠢きながら乳房を這い上がり、乳首に達すると、そのまま口内に含んでは、きつく吸いこんでしまうのでした…。
「あっ…あぁっ…あぁ…ダメっ…」
口に含まれ、吸われると、身体中に電気が流れるように痺れてしまい、牝の声が出てしまいます。そんな自分の声に恥ずかしさと自己嫌悪と罪悪感が高まりますが、今は、乳首の先から全身へと広がる痺れるような感覚に負けまいと、耐えるほかありませんでした。
「ククク…牝の啼き声が出始めてるぜぇぇ、奥さん…今日はたっぷり啼かせて狂わせてやるからなぁぁ・・・覚悟してな…」
峰岸さんの言葉は、自分にかかれば女は必ず虜になってしまうことを確信しているかのような自信と余裕に満ちていました。乳首を愛撫する舌は、乳輪までをもしっかりと入念に舐め回しながら、先端を絶妙なタッチで愛撫することを忘れません。それは、女が悦ぶツボと術を知り尽くし、たっぷりと時間をかけた熟年の愛撫でした。
「ダメ…ダメ…いやッ…あぁっん…」
快楽に飲み込まれそうになるのに抗うように、激しくかぶりを振りながらも、執拗な乳首への刺激に声が止まりません。私の思いとは裏腹に身体の力は抜けてきて、フワフワとした感覚に陥ってきます。望まない男の餌食になることを本当に嫌がっているのかどうかも次第に曖昧になってきて、峰岸さんの舌の動きに合わせて身体がくねり、閉じた太ももがもどかしげに動き、ソファを擦る音が立ち始めます。
「ふふふ…いいのかい?奥さん…そんないけない声出して…俺も旦那に会わせる顔がなくなるじゃねぇか…クックック…」
峰岸さんは、私の喘ぎが加速し始めたことを確かめると、乳房への攻めを止め、スカートが捲れ上がった私の両脚へと顔を移動させてきます。剥き出しになった太ももにねっとりと舌を這わせ、腰からお尻を掌で撫で回ながらも、閉じられた両脚を無理に開こうとはせず、快楽を与えるだけで牙城を崩そうとする自信とテクニックに溢れた愛撫でした。
「奥さん、嫌なら閉じてていいんだぜ?…ククク…」
「あっ…んっ…あぁっ…」
厭らしくねっとりと蠢く舌で舐め続けてられると、私の下半身は、知らず知らずのうちにくねってしまい、閉じた太ももの力が抜けてきてしまいます。光一さん以外の男性に下半身への攻めを許し始めたかのようなサインを察知した峰岸さんは、ゆっくりと私の両脚を広げていくのでした…。