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淫欲マンション
【若奥さん 官能小説】

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第1章-1

「なあ、寛子」
「なあに?光一さん」
「明日、急な出張が入っちゃって、香港に行かなくちゃならないんだ」
「あら…明日は土曜日でお休みなのに、急なのね」
「うん。重要な取引が急に決まってね。悪いけど仕度頼むよ」
「分かりました。あら…でも、明日はマンションの管理組合の集会があったはずだわ」
「そう言えば、そうだったな。寛子、悪いけど代わりに出ておいてくれないか。ここに来て初めての集会に欠席したら、決まりが悪いからな」
「そうね…分かりました」
「うん。悪いな。この取引が上手くいけば、夏のボーナスも期待できるからな。じゃあ、明日は早いから俺は風呂入って、寝るから」

(あ〜ぁ…せっかくの週末なのに、またお仕事か…でも、光一さんはお仕事頑張ってるんだから、仕方ないわね…)

私は、市田寛子。1年前に5つ歳上の光一さんと結婚したばかりの26歳です。

光一さんは外資系の金融会社に勤めていて、毎日昼夜の区別なく仕事をしています。それでも実力主義の外資系というだけあって、結果を出せば出すほど年収も上がり、光一さんの年収も同年代の平均をはるかに上回るほどでした。

そして、私たちは、都内のあるマンションの一室を購入し、先月、引っ越してきたのでした。

それは、大型の高層マンションではなく、20世帯ほどの小ぢんまりした、高級クラスのものでした。住人は、会社の社長さんや医師、あるいはそういった職業を引退された方の夫婦二人暮らしなど、世間一般から見れば、経済的に余裕のある方ばかりで、私たちのような若い夫婦は他にはいませんでした。

私たちの部屋の隣に住んでいるのが、マンションの管理組合の会長をしている峰岸さんでした。

峰岸さんは50代位で、どこかの会社の社長さんをしているそうです。週に2、3回会社に顔を出す程度で、あとは悠々自適の生活を送っているとのことでした。引っ越してきた日に、光一さんと挨拶に行ったときにそんな話を聞いて、光一さんは「あ〜ぁ、俺もいつかそんな生活がしたいな〜」なんて言って、羨ましがっていました。

でも、私は正直、最初に会ったときから峰岸さんが苦手でした。引っ越してきて間もないのですから、何が嫌なのか、はっきりとは言えませんが、強いて言えば、中年太りしたお腹と、浅黒く日焼けしてギラついた顔つきがダメなのです。他の人が見れば、恰幅のいい、やり手の社長さんに見えるのかもしれませんが、私にとっては生理的に受け付けないタイプでした。

ですから、光一さんには、あんな体型にだけはなって欲しくありません。
あっ、でも光一さんは背も高いし、細身だから大丈夫ね…。



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