気もちいことがお好き。-2
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郁がやっと目を覚ました。
たかが20分。されど20分。
もう、ホンット苦行かと思った。
何度眠る郁に覆いかぶさって、無理矢理起こそうと思ったことか。
葛藤で、何度も何度も寝室とリビングを往復した。
毛布を頭までかぶって、またチワワ化した郁がきゃんきゃん吠えている。
真っ白い、きれいな背中が丸見えなのに。
(・・・やべ、また疼いてきた)
「あ、あの〜・・・それで、私の服はどちらに・・・」
郁が毛布から顔半分だけ出して、罰の悪そうにつぶやいた。
『あははっ郁ちゃん何言ってるの?』
ベッドに膝をつき、笑顔で郁に一歩近づく。
顔に「?」がつく郁の首筋から後頭部へ、手を差し入れる。
『それはないデショ。』
郁が反応を示す前に小さな頭を引き寄せ、唇で唇を押さえつけた。
「ふ・・・んん!ンッ」
やわらかく艶やかな唇を食むだけで、下半身が熱さを取り戻す。
丁寧に唇をほぐす余裕なんてない。
舌をねじ込み強引に郁の舌と絡み合わせる。