雅江への異常なる執着-9
「か、川田くん…なの?」
「雅江…。そうだよ。元気か?」
「うん…、今、元気になった…。」
七恵が雅江の顔を見ると、とても幸せそうな顔をしていた。
「雅江、会いたいよ。」
「私も…。凄く…会いたい…。」
涙ぐむ雅江。
「俺の気持ちは会った時にゆっくりと話すよ。」
「うん…。」
「今すぐにでも抱きだいよ、雅江…。」
「私も…。へへ、あれからまたずっと欲求不満だったから、激しいの、お願いね…?」
過激な姉に驚く。
「お、お姉ちゃん…??」
「あ、やだ…」
すっかり七恵の存在を忘れていた。顔を真っ赤にする雅江。
「携帯変わってないか?」
「うん。」
「じゃあまたかけるよ。じゃ、今度な?」
「うん。愛してる、川田くん…。」
「俺も愛してるよ、雅江。」
そして電話を切った。
「七恵ちゃん…?」
「なぁに?」
「愛してるよ、雅江、だって〜!やぁん!」
七恵に抱きつく雅江。
「のろけかよ〜。でもよかったね、お姉ちゃん!」
「七恵ちゃん、ありがとう。」
「うん!」
七恵は、何よりも雅江が喜んでくれたのが嬉しかった。
「今度こそ幸せになってね?」
「うん。」
世界一の姉と世界一の妹が温かく抱き合っていた。