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俺のち彼女
【学園物 官能小説】

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所によって鈍感-2

 首筋に押し付けられた唇……そこから躰中を這い回る舌……細められた目……その視線……囁く声。
 思い出しただけでズクンと下腹が疼いた。

「……やっぱり……呆れたよね……」

 霊を昇天させる為とは言え、オナニーを手伝ってもらってイカせてもらうなど……ましてやお礼に口でシテあげるなんて……。

「うぅ……明日どんな顔して会えばいいのぉ〜…」

 家の近くまで送ってくれていた間は、2人共妙なテンションで話まくっていたが、冷静になるとかなり恥ずかしい。
 せめて眼鏡があれば顔が隠せるのに……。

「あれ、本気かなぁ……」

『お前さ……眼鏡無い方がいいぜ?』

 今村に言われた言葉を思い出した加藤は、寝間着を整えて机の引き出しを開けた。
 そこには買ったはいいが入れっぱなしにしていたコンタクトが入っている。

「明日、これで行こうかな……」

 鏡に映るさえない自分を見た加藤はがっくりして頬に手を当てた。
 今村は男の子のくせに加藤よりもお洒落さんだ。
 明るい茶髪は流行りのアシンメトリーだし、左耳のピアスはシルバーが基本だがたまにデザインが替わっていたりする。
 それに比べて自分はお洒落に興味が無く、髪も楽だからと言う理由でショートだ。

「せめて今村くんがやって良かった、と思うような女の子にならなきゃっ!」

 ダサいままの自分では、いくらお人好しでも今村もいたたまれないだろうと思った加藤は、パソコンをたちあげた。

 翌日。

「加藤さんっどうしたの?!」

「な、何が?」

 教室に入った途端にクラスメートの女子に声をかけられ、加藤は思わず後ずさる。

「眼鏡よ」

「あ、ちょっとなくしちゃって……変かな?」

 いつもよりキレイに髪をセットして、ネットで調べて眉毛も整え、スカートも気持ち短めにした。

「変じゃないっ!可愛いよ」

「あ、ありがとう」

 どうやら好評のようだ……今村はなんと言ってくれるだろうか……。

「はよぉ……」

 その時、今村が教室に入ってきて加藤の胸がドキンと高鳴る。

「はよ、何か眠そうだな〜霊か?」

「ちげぇよ」

「てことはオナってたな?!オナってたんだな?!おかずは何だ?!お前が寝不足になるぐらいのおかずっ……ぐはあっ」

 まくし立てる高野に今村の鉄拳が飛んだ。

「うるさい!!」

「ふっ……図星だな……」

 全くもってその通りなので今村は答えずに自分の席に座り、窓際に居る加藤に視線を移した。
 心配そうにこっちを見ている加藤とばっちり目が合ったので、からかう様にウインクしてみせる。
 すると、ボッと顔を赤くした加藤は慌てて視線を反らした。


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