はいチーズ-1
嗚咽が揺れている。時折唾を飲み鼻をすすり、少女は泣いていた。仰向け、背けた顔を乱れた髪が隠す。悔しげに歪む口元が見える。
布の擦れる音。少女の着ている制服は皺が寄り、はだけた襟元からずれたブラ紐が覗く。裾は裏返ったスカートの下に隠れていた。袖から伸びる白い細腕は広げられ、その先にある手はしきりに床を引っ掻いている。
可愛いなぁ。
少女の太ももを胸元に抱える男は、腰を揺らしながら笑みを浮かべた。少女の尻は男の折り畳まれた脚の間にあった。男の動きに合わせて少女の体、嗚咽が揺れる。
「女の子は、可愛いね」
息も荒く、男は言った。その間も、感触を確かめるようにゆっくりと腰を揺らす。自身の裸体に押し当てるように少女の太ももを両腕で抱き締めている。
少女は答えない。嗚咽を返事として男は続けた。
「可愛いし、すべすべだよね」
言いながら、太ももを抱き締める手を滑らせる。半ばまで脱がされたショーツをさらにずり上げ、柔肌を直接撫でさする。
「触ってるだけで、気持ち良いよね」
少女の脚ごと上体を倒す。太ももを抱く腕に力を込め、腰の動きを速めた。少女の嗚咽が小刻みに震える。両腕を突っ張り、逃れようとするように上体を反らし始めた。
男は犬のように浅い呼吸を繰り返す。
「ああ、もう少し」
腰を振りながら、せっぱ詰まった声で呻く。
男の太ももが振動し、同じように少女の尻たぶも震える。
肉を打つ音が鳴り続ける。
男が声をあげた。
少女が呻いた。
唐突に、男が動きを止めた。同時に息を震わせ深く吐き出す。
少女は力が抜けたように反らしていた上体をペタリと落とし、声をあげて鳴き始めた。
男はそれに構わず、息を整えながら腰を数回揺らし、少女の太ももをさすりながら言った。
「記念に、写真とる?」
下卑た笑みを浮かべる。少女の泣き声が大きくなった。
「はいチーズ」