弓野七恵を暴く-16
「俺、思うんだよね。やっぱ雅江は俺と結ばれるべき運命なんだって、ね?翔子、玲華、レナ、七恵…全ての出会いは偶然なのではなく、俺が雅江と結ばれる為に出合った必然的な出会いだったって思うよ。七恵との出会いは、雅江が俺を待ってるって事を確信させてくれたよ。出会わなきゃならない出会いだったんだって思うよ。でも、七恵が知らない雅江の秘密を俺は知ってるんだぜ?」
「な、なぁに、それ??」
「雅江が産んだ子供は、俺の子供だって事だよ。」
「えっ!?」
衝撃的な言葉だった。
「俺は雅江の奥まで突っ込んで精子を子宮にぶっかけてやった。前日に旦那に中に出されたと言ってたけど、そんなヤワな精子に、俺の精子は負けねぇ。」
「あ…!そ、そう言えば…」
雅江が出産した時、子供を見て立派な性器をしてると笑った記憶が蘇った。
「旦那は自分の子供だと思って疑わないんだろうけど、他人の子供を自分の子供だと思って育てるなんて可哀想だろ?雅江だって心苦しいだろ?だから雅江は俺と結ばれるのがいいんだ。それが一番自然な事だ。やっぱ子供は本当の父親の元、育てないとね。」
とても現実だとは思えない話だが、それを計画し、実行して雅江を手に入れる寸前まできている健太郎が少し怖く感じてしまう。
「俺は雅江を世界で一番愛してるんだよ。誰にも負けないし、誰にも渡さないよ。」
姉への強い愛情は嬉しい。だが歪んだ愛情にも思えてならなかった。